2009年10月30日金曜日

"横浜市があぶない”(民団新聞10/28)


”横浜市があぶない”「教科書採択区を統一化」「全国でも異例」と

民団新聞が伝えています。




私のコメントを次のように引用しています。

「自由社版の中学歴史教科書は2年後には横浜市の統一教科書になる。

ほぼ間違いなくそうなるでしょう。今後は全国の市議会で『つくる会』

教科書賛成派を増やし、教育委員会の委員を代えながら、最終的には

教科書採択を採決で勝ち取ろうとしていく。こうした横浜方式を許しては

ならない」



何度も触れていますが、東南アジアでは日本軍を西欧帝国主義国家

からの解放軍として迎えたという記述や、現地の人の歓迎ぶりを

示す写真を掲載している教科書を見て、どうしてそんなことが言えるのか、

そのような歪曲した歴史観を子供に伝えてどうするのか、それを採択した

「教育者」に伺いたいですね。



東京で始まり、横浜で本格化するとなれば、全国に波及するのは

避けがたいとも思いますが、このような歴史の流れを傍観する

わけにはいきません。



「横浜方式」が可能になるためには、まず市議会において、「つくる会」

系の教科書をよしとする議員が多数を占めなければなりません。

川崎では民主党の中でも見解が分かれています。各議員の

考えを確認する作業から始めなければならないようですね。



気をつけなければいけないのは、「つくる会」系の教科書をよしとする

人たちは同時に、「多文化共生」論者でもあるということなのです。

「多様性」「自己責任」などを強調する政治家は、新自由主義論者

であり、彼らが教科書の採択に動くと思われます。ネオ・リべが

ナショナリズム、多文化共生と結びつく構造は、是非、研究者に

よって解明していただきたいですね。



新教科書の採択には、首長が明確な意思をもって、「つくる会」系の

教科書を普及させたいと考え、そのために自分に賛成する教育委員会

の委員を順次選び、議会の承諾を得る必要があります。要はこの流れを

切ればいいのです。



横浜の中田元市長がそれなりに人気があり、構造改革も市民から

受け入れられていたという事実、彼の在任中に、特に教育委員会の

委員を選ぼうとしたときに市民運動がおきなかったこと、マスコミが

危機感を全くもたなかったこと、を考えると、この流れを切るという

作業も簡単ではないように思えます。



いずれにしても「横浜方式」を実現させないように英知を集めましょう。



  崔 勝久
  SK Choi

2009年10月29日木曜日

最高裁 国籍条項を削除 司法修習生の選考要綱(朝日新聞)


29日の朝日新聞の見出しを見ておどろきました。えっ、金敬得のときに国籍条項はなくなったんではなかったの?


そうか、最高裁は金敬得の司法修習生の採用に際して、国籍条項は残したまま「相当と認めるものに限り、採用する」との方針を示して採用していたのか。例外的な採用、ということですね。


国籍条項をめぐる日弁連の棄権sy穂は、まことに適切なものでしょう。「高い人格、識見があれば、国籍の有無にかかわらず役割をはたすことができる」。まさにその通りです。


また金敬得の採用問題に取り組んだ元最高裁判事の泉徳治弁護士の談話も、納得のできるものです。「自由に職業を選択し、自己実現をはかることは基本的人権の中核をなす」、いいですね。


さて、川崎の阿部新市長、まだ国の見解である「当然の法理」を盾に、外国籍公務員の職務・昇進の制度的な差別を続けますか。空き缶やたばこの市がらを捨てる人に注意をするのも「公権力の行使」などと言い張るのは、いかにもとってつけた形式論です。


市長として3期目、自分のやり残した仕事を完遂するというのですから、また全職員に、「感情的でなく、科学的」な視点で取り組むことを命じたのですから、職員の把握は市長の責任、各自、全力をあげて仕事に取り組んでほしい、後は自分が責任をとる、これくらいのことは言えませんか。

2009年10月28日水曜日

新たな出立ー荒野に向かって


『それでも、日本人は「戦争」を選んだ』を読み終えたので、何か前に読んだものでも読もうと本棚に向かい、聖書関係のところで立ち止まりました。田川建三には手が伸びず、どういうわけか、関根正雄の『古代イスラエルの思想―旧約の預言者たち』(講談社学術文庫)に手が行ってしまいました。

読み始めると最初のところに、「族長の時代」「旧約思想の出発点」とありました。関根正雄は、「書斎で学者が考えて思想をつむぎだした」のでなく、「本当に亡びに瀕する一族が何とかしなければならぬという時に、霊感を受けて方角決まり、出発の時も決まって、一族のいわば生死をかけた出発がなされ、そこから思想がはじまった」と記します。

新たな「約束の地」を求めて出発する決断をもって信仰の祖とアブラハムを見てきたこれまでの信仰理解に対して、そうではなく、「自分の今までの生活環境から根こそぎされてしまった、そういう不幸な人間」としてアブラハムを捉えます。アブラハムの出立についての一番歴史的事実に近い伝承は、「われわれの先祖は、さすらいの一アラム人であった」(申命記25-5)であり、それはヘブライ語の原語からすると、「亡びに瀕した一アラム人」ということのようです。(イスラエルの歴史は旧約聖書のアブラハムのカナンへの出発から始まるとされていますが、それは紀元前2000年のことで、その人たちは、人種的にはセム族に属するアラム族とされているそうです。)

私は、新たな勇気を与えられたような気がします。「約束の地」は後世の後付けでしょう。アブラハムは、実は何の保証のないところで、一族を率いて失意のうちに、しかしそこから出ることに神の祝福を感じて、荒野に出立したに違いありません。

我、ここに立つ、いざ、荒野に旅立たん。私たちの闘いはここからはじまるのです。

『それでも、日本人は「戦争」を選んだ』を読んで

昨夜、NHKの「爆笑問題」があり、ゲストは、『それでも、日本人は「戦争」を選んだ』(朝日出版社)の作者、加藤陽子さんでした。

中学生を相手に5回にわたり、日清戦争から太平洋戦争にいたる、日本の近現代史を講義したものを本にしたもので、「歴史的なものの見方」について記しています。豊富な知識を縦横に駆使しながら、学生を相手に丁寧に応えているので、私は大変面白く読みました。 特に、「絵・書き文字」は印象的です。下手うまで、まことに適確です。

歴史的な人物としては名前くらいは知っている人物の手記や著作を要領よく適切に引用しているので、歴史的出来事の背景がよく見えるようになっています。

戦争は引き起こされる、それを国民は自ら賛成するように「教育」、利益誘導されるので、後出しで簡単な批判はできないこと、しかし同じことが国民国家によっていつでも起こりうることが説得力ある形で書かれています。9・11テロと日中戦争の類似点、相手を「一種の討匪戦」と見ていたことを冒頭に記し、現在の問題を過去の出来事から見つめなおすという視点は、普通は説得力がないのですが、この本はその点でも成功しています。

自由社の中学歴史教科書が、横浜の一部の地区で今年採用され、2年後には全ての地区に拡大されることがほぼ決定的と報告しました。その教科書では、日本の東南アジア・太平洋地域への侵略は、実は西洋帝国主義からの解放戦争であった、日本の軍隊は「解放軍」として受け入れられたという記述が、日本の軍人を歓迎する現地の人の写真入りであります。

この本では、直接的に「つくる会」のような史観を批判していませんが、言外に、明確に批判していると、私は読みました。

満州に移住するように利益誘導する政策があったので、多くの貧しい農村から満州に行くようになったという背景の説明もあります。今生きる私たちはこのような国家の「誘惑」を直視して反抗できるのか、戦争を許さない闘いは、そのような足下の問題から始まるということも示唆しています。

爆笑問題の大田光は、加藤さんとの話で、最後に天皇や三種の神器に触れ、何もそんなことに関心を示さない若い人が、最後に伊勢神宮をはじめ、「日本の本質」に無意識のところで強く惹かれているということに触れていましたが、それこそ、ナショナル・アイデンティティの問題であり、そこに強く反発しながらも、同じ原理に囚われてきた「在日」のあり方に関係すると、私は勝手にうなづいてしまいました。

2009年10月27日火曜日

阿部現市長の快勝かー報道内容にに疑問


昨日、阿部さんの勝利の記者会見がありました。マスコミは総じて好意的です。2期8年の実績を市民が評価したという記述が目立ちます。しかし、本当にそうでしょうか。棄権が65%にも達したという事実を各新聞社は分析していません。

27日付けの朝日新聞によると、阿部さんは、7つの区の内、6つの区で1位、唯一負けたのは宮前区だけで、ここは民主の福田さんの基盤があるところです。福田さんは無党派層では勝つだろうと予測していたのに、ここでも阿部さんが40%で、福田さんの32%に勝っています。「支持政党と投票先」では、阿部さんは民主の29%をとり、喧嘩をしたはずの自公からもそれぞれ51%、61%占めるに至っています。

この結果は阿部さんの快勝のように見えます。しかし重要なことは、投票率は35%しかなく、そのうちの阿部さんの得票率は37.33%ですから、有権者の13%、総人口で考えると10%の支持しかないという現実です。有権者の13%の支持しかないのに、選挙で勝ったということで、公約実現を旗印にして攻撃的にやれば、これまで以上の摩擦が生じることは目に見えています。自公民は野党の立場で厳しく対応するでしょう。ここで阿部さんが、「市民党」の立場を主張できるのか、これが最大のポイントです。「市民党」を名乗るからには、市民の声に耳を傾け、市民との(自分に反対するグループであっても)対話を実行しなければなりません。それが阿部さんにできるのでしょうか?

阿部さんは、民主の攻勢に勝ったことで口も滑らかに「市民の勝利」を謳い、地下鉄建設を批判した前原国土交通相を「内容をわかりもしないでそのような発言をするのはお粗末。大臣として失格だ」と憤りを示したそうです(神奈川新聞より)。この発言に私は阿部さんの人の言うことを聞かない、攻撃的な性格をみます。

投票日の夜、9時になってもまだ駅に立ちつくしていた阿部さんは、私を貴重な1票と思ったのか、「市民党」党首として心構えを変えたのか、意見は違っても対話をしましょうと話しかけた私に、「喧嘩ではなく、対話をしましょう、約束します」と応えました。選挙用の言葉なのか、心からの言葉なのか、今日、私は市長あてにメールを送り、南高校跡地の活用に関しては住民が参加して話し合う場の保証を求めました。私たちも喧嘩でなく、真摯な対話を保証する、と記しました。

さあ、なんと返事が来るでしょうか?

2009年10月26日月曜日

川崎の市長選の結果をどう見るのか

川崎の市長選の結果をどうみるのか


残念ながら、35%の低い投票率のなか、2位の民主の福田さんを2万票の差で引き離し、阿部さんが当選しました。私たちの阿部三選阻止の闘いは負けました。

阿部さんは、「市民の勝利」(神奈川新聞)と話した ようですが、彼を支持したのは、110万の有権者の 中でたかだか13%です。それを「市民の勝利」とは お門違いです。今回の選挙で、各政党の「市民不在」 の体質、私たちの「市民運動の力量のなさ」が明らかに されました。

棄権した市民は65%にも上っています。この数字は 私たちがビラ配りをしたときに感じた通りの結果ですね。 当選者が14万票というのも、私の予想(危惧?)した 通りでした。

岡本さんが共産党支持者の60%少ししか集められなかったことは若干、意外ですが、この政党支持者の 母数がいくらなのか、その数字は信頼できるのかという 検証が全くなされていないので、なんとも言えません。 しかしそれでも仮に100%であっても、10万票には 及ばなかったことになります。

私は、岡本さんの見識の深さには敬意を表しますが、 選対と党の選挙のあり方には大いなる疑問があります。 是非、じっくりと話し合いをしたいと願います。岡本 さんが市民の立場に立った公約を語り、阿部批判を もっとも的確にしたからといって多くの市民の共鳴を 得られなかったのは何故なのか。

私は、立候補出馬を表明した後の、「空白」の6カ月にその問題が表れていると思います。「空白」とは何も しなかったのでなく、労組と共産党の市議を中心とした集会にしか顔をださず、市民運動と一緒になって、運動をつくりあげていこうとしなかった、そのあり方を言っています。

今後、市民の勝手連的な運動と一緒に学習をしながら進もうとするのか、「指導」「管理」の対象にするのか、その方向性です。岡本さんの公約の中での弱点は、住民自治の具体的な仕組みがないことと、外国人施策の欠如だと、私は見ました。後4年後を目指して、共産党シンパでない一般の市民とどのような関係をつくりあげていくのか、大いに議論をしたい点です。

私たちの準備した市民集会に、阿部現市長の対抗馬としての3人の候補者がドタキャンしました。告示後に市長選に関わる集会に候補者が参加することそのものが、公職選挙法に抵触する恐れがあると表明したのは、岡本陣営だけです。後は、スケジュールの問題にすり替えました。私は、各陣営のドタキャンをして何の謝罪もない、代理人も送らない、そこに違和感を感じ、そこに各党の「市民不在」の体質を見ます。

私は選管に何度も確認し、選挙法違反を取り締まる川崎警察・知能犯課とも話しました。今朝も選管の課長に確認の電話をいれたのですが、彼らは、告示後に市長候補が選挙に関する討論をする市民集会に参加することそのものが違法であるとは言いません。市民集会を装った選挙運動や選挙演説はだめですよ、「清き一票をお願いします」と言ったり、候補者の名前を連呼すること、会場に候補者の名前を大きく目立つように掲示するのはだめですよという公職選挙法の説明をするだけなのです。

選管は、逆に公職選挙法に抵触しない限り、堂々と候補者は討論をしもらっても良いとは、説明しません。これは彼らの権力の大きさを考えると、とても卑怯な、官僚的な対応だと言わざるをえません。多くの人を委縮させるからです。ここで選対の関係者が選管に電話をして、候補者の討論会参加は法に抵触する可能性があると聞いたからというので、候補者には参加させないほうがいいとドタキャンになったと推測されます。それにしても何故、突然、集会の当日になって急にそんなことを言い出したのか問題は残ります。もし危険性があるというのであれば、私たち主催側と弁護士を入れ事前に一緒に検討しようということにならなかったのでしょうか。

告示によって初めて確定した候補者が、お互いの事前の運動と主張を踏まえて、最終的にどのような討論を展開するのか、これは市民にとって、重要な「知る権利」「選択する権利」の行使であり、告示後であれ、候補者間の真摯な討論を禁止・制限するような法は存在しないのです。それをどうして選対と各候補者、及び各市民運動体は、「自主規制」するのでしょうか。また、警察がこの件に関して、「でっち上げるかもしれない」などと言い繕うのでしょうか。むしろ、市民の先の「知る権利」のために、また他の候補者と自分の違いを市民に知ってもらうことがどうして法に抵触するのか、もし警察当局が起訴をするというのであれば、正面から受けて立つべきです。私は選管にも来ていただいた上で、各政党、市民運動体と一緒にこの点の学習会をもちたいと思っています。是非、実現させたいものです。 

民主党、自民党は一般市民と関わりのない、党内の密室で候補者を決め、これまでの阿部市政をどのような立場で批判するのか、阿部市政を支えてきた自民と民主両党がどのような見解で立候補者をたてるのかの、一切の総括のないところで、新たな候補者が立ちました。従って両候補者の思いは語られても、市民と一緒に考え、学習し、政策をたてるというところが全く見られませんでした。「市民の会」で集会後、要望書をだしましたが、それにどのように誠実に応えてくれるのでしょうか。

特に、分権という立場から、川崎の地理的な特性を考え「準区議会」を提唱した福田さんの主張は高く評価します。これまでの市長選にはなかったことです。しかし住民を「傍聴者」の立場に置く提案がどうして住民自治を保障する仕組みになるのか、外国人の政治参加に対してはどうなのか、全く応えることができませんでした。後、教科書問題、憲法問題に関しても答弁を逃げました。今後、しっかりとご自身の見解を示すことが、もし次回も立候補されるのであれば、必要不可欠だと思います。私たちと対話をされませんか?

今回の選挙過程と結果を見て、冒頭に記した、「市民運動側の力量のなさ」を私は最大の課題と捉えました。阿部三選阻止の闘いは負けました。独自の候補者を選び、一緒になって市政のあり方、特に住民自治のあり方については深く学習しながら、大都会川崎のまちつくりをどうするのか、経済・交通網はどうか、最も重要な課題である福祉はどうなのか、ということを視野に入れ、4年後に備えることが可能なのかどうか、一緒に闘ってきた友人たちと話し合いたいと思います。

みなさん、お疲れ様でした。川崎にいない方々も今回の市長選には大いなる関心をよせてくださり、私たちを勇気づけ、激励してくださいました。心から感謝申し上げます。

2009年10月24日土曜日

みなさん、お疲れさまでした!
川崎の市長選は、明日の投票を待つばかりになりました。

「ストップ・ザ・阿部三選」「阿部現市長を落選させて新しい川崎を」という
見出しのタイトルのビラを今日も1000枚以上、撒きました。これで
この2日で9000枚、撒いたことになります。

川崎駅でのビラまきの後、自宅近辺で残ったビラでポスティングをして、
皆さんの拠出で作ったビラを1枚も残さず撒きました。

さて、駅と商店街のビラまきで喉をカラカラにした私たちは、一杯飲み、
いい機嫌で川崎駅からバスに乗ろうとしたとき、なんと、阿部さんに
会いました。9時も過ぎていたので、拡声器の使用は禁止されており、
阿部さんはエスカレータの下、静かにスタッフと挨拶をしていました。

私は、私たちのビラをとり出して渡し、阿部さんに、私は阿部さんと意見は
違うのですが、いずれにしても御苦労さまでしたと握手をしてバスに乗り
込みました。

何か言い忘れた気になり、運転手に聞いたらまだ後一分あるということ
で、駆け出し、阿部さんに向かい、また握手をしながら、阿部さん、
私たちは意見が違いますが、当選されたら、しっかりと対話
しましょうね、と語りかけました。

人出もなく、選挙戦も終わって感傷的になっていたからか、阿部さんも
わたしの手を握りしめて、戻ってきてくれてありがとう、喧嘩ではなく、
対話をしましょう、約束します、と話しました。

勿論、阿部さんは、私が崔勝久とは知る由もありません。しかし
その時の好々爺とした表情から、私は彼が当選したら、対話ができる
かもしれないと感じました。勿論、それは、わかりません。
わからないと言えば、岡本さんになるのか、福田さんになるのか、
或いは阿部さんが三選するのか、そのものがわかりません。

日曜日の結果を見て、いろんなことを考えなければならないようです。
私たちの、「阿部三選阻止」は中途半端、誰を市長に推したいのか
わからないという批判もありました。その通りです。

しかしこれは私たちの運動の問題に止まらず、川崎の市民運動全体が
抱えている問題でもあるのです。選挙後、川崎の市民運動はどう
あるべきなのか、やるべきことは何か、多くのことが見えてきました。
まずしっかりと対話をしましょう。いろんな運動間では、決定的に
この対話が不足しています。まずここから始めなければならないように
思うのですが、皆さんはいかがでしょうか。
-- 崔 勝久SK Choi

2009年10月21日水曜日

10・15集会参加者の質問・要望です

「新しい川崎をつくる市民の会」参加者の質問・要望です。
http://homepage3.nifty.com/tajimabc/new_page_184.htm

25日まで後、5日。川崎駅は、各党が入れ替わり立ち替わり、旗を立て、
おそろいのユニフォームを着た人が必死でビラ配りをしています。
毎日こんな様子を見るのは何か、わずらわしいですね。

こんな選挙運動をいつまでするんでしょうね。
まずマスコミ批判。どうして彼らは、各候補者のマニフェストの
内容についてのコメント・批判をしないのでしょうか。

代表して朝日新聞。阿部現市長が落選したら、「世紀のスクープ」
をした朝日の功績大です。しかしその朝日が何故その後、まともな
市長選に関する記事を出さないのか、社の方針か、記者(局)の
意欲か能力の問題かわかりませんが、まだ投票日まで時間が
あります。きっちりと記者名を記した記事を出して
ほしいものです。

公職選挙法を怖がる市民の「自主規制」を無くして、各候補者間の
まともな討論の場を作るべきです。川崎では市民フォーラムとJCに
よる2回の「討論会」がありましたが、いずれも候補者間のまともな
討論は一切、無し。こんな政治風土を変えないと、住民自治、
地方分権などできるはずもありません。

私たちが計画し、3人の候補者がドタキャンした市民集会は
大きな意味があります。阿部三選阻止を前提にした集会で、
阿部さん以外の候補者の討論を前にして、阿部さんに代わる
市長はだれがふさわしいのかを市民の目で見て聞いて、
判断しようという企画だったのですが、集会後、市民の知る
権利、という観点が見えてきました。

政党や候補者の選挙運動・選挙演説でなく、市民の権利
レベルでの、告示後、確定した候補者を集めての討論集会
は必要不可欠だと、考えます。

私は、あらゆる人の対話・議論を保障するというのが、
これからの住民自治を考える最も重要なことであると思うのです。

みなさん、いかがですか?

崔 勝久
SK Choi
skchoi777@gmail.com
携帯:090-4067-9352

2009年10月19日月曜日

ドタキャンした3人の候補者への要望書

さきほどのメールで、川崎市長選の現況を報告しました。
阿部現市長と民主の福田候補が横一線、らしいです。

阿部は問題だが、福田になるともっと怖い、という人の声が
結構、聞こえてきます。教科書問題などへの氏の見解を危惧しているのでしょう。

私は、阿部の最大の問題は、市民に、特に自分を批判する
人・団体には一切、耳を傾けない、対話を拒否する、頑なな
姿勢だと考えています。

昨日、川崎駅で、岡本さん、福田さんが情宣活動しているところに
出会いました。ドタキャンがあり、それを私たちが厳しく批判して
いることを知りつつも、彼らは私を見て、(今回は)「申し訳なかった」
と率直に話していました。その顔を見れば、選挙用の作り笑いでは
ないということはわかります。私は意見が違っても、この人たちとは
対話ができる、と確信します。

初志貫徹。阿部三選阻止です。
阿部以外の誰が市長になろうとも、私たちは新市長との誠実な
対話を続けていきたいと思います。

15日のドタキャンにも拘わらず決行した集会での意見・要望・質問を
事務局で整理して要望書にしました。候補者ごとに質問の内容は
変えてあります。昨夜メールし、今から郵送します。

選挙直前であるから、まだ態度未定な人にとって、この要望書と
候補者の回答は貴重な判断材料になるでしょう。告示後の
アンケート調査とその公開は、法律違反で逮捕もありうると
固く信じている人が多いですが、彼らが正しいのか、私たちの
判断と行動が軽率なのか、結果を見てみましょう。

ついでに、私たちの判断と行動で、私たちの行為を警察が問題にして
起訴したとしても、それはそれで、市民の知る権利を公職選挙法の
精神を曲げて解釈していることが問題になるはずです。どっちに
ころんでも私たちの集会の決行と、要望書の提出には意味が
あったことになるでしょう。

さあ、候補者に私たちの要望書に応える勇気がありますか?

要望書: http://homepage3.nifty.com/tajimabc/new_page_183.htm
15日の「新しい川崎をつくる市民の会」集会の全容も掲げてあります。

崔 勝久

選挙って、わかりませんね


今日の神奈川新聞は、阿部現市長と、民主若手の福田さんの横一線と伝えています。共産の岡本さんと、自民の原さんは「伸びず」で、苦戦を強いられています。
*
しかし奇妙なことに、世論調査では、「福祉の充実」(49.5%)、「子育て支援策」(37.1%)とあり、両方で、86.6%にも及びます。地下鉄はわずか、10.7%の7位の下位です。それなのに、「福祉」では誰よりも具体案をだし、自公民によって支えられてきた阿部市政をはっきりと批判する立場にある岡本さんがなぜ、延びないで最下位にいるのでしょうか?
*
岡本さんの見識の深さと、二回目に賭ける決意の強さがわかるが故に、残念ですね。私はこれは選挙戦の戦略の過ちとみます。6か月先行して立候補したのに、労組と共産党市議のシンパへの働きかけを最重視した戦略です。確実にということも言えますが、しかしそれでは勝てないということは私は強く感じていました。ご本人に進言したこともあります。
*
「福祉の充実を前面に掲げる岡本氏は、共産党支持層の約6割を固めたが、無党派支持層以外からの支持がほとんど得られていない」。共産党支持層を6割から100%にしても、勝てないのです。岡本さんのカリスマ性のなさ、などを挙げる人もいるようですが、これは誤りです。戦略はそれを作る人、団体の体質から必然的に生まれるものです。ここにメスを入れない限り、新たな戦略はつくれません。
*
6か月の空白、私はここに岡本選対の決定的な過ちを見ます。一般市民の動向、勝手連的な市民の自然発生的な動き、これを察知し、指導・管理するのでなく、対等な立場で、福祉にターゲットを絞った戦略で市民との対話を続けていたならば、私は今回は勝つ可能性があったとみるのです。
*
しかしまだ6割が態度未定だそうです。後1週間、鳩山や岡田といった民主の有名人が続々とつめかけてくるなかで、岡本さんが埋没せず、福祉の充実を願う市民の心をとらえてくれることを願うばかりです。

2009年10月18日日曜日

川崎警察から電話がありました・・・

川崎警察刑事課知能犯係です。選挙違反を取り締まる総元締めです。
私が数日前に訪問し、告示後の市民集会に候補者が参加すること、集会案内のビラを配布することの法律上の問題点を確認して来ました。その際、特定候補者を「当選させる目的」やその「氏名」を記していないビラが、過去に警察によって問題にされた事例があったのか、後日、調べて私に電話をしてくれるという話になっていたのです。

結論は、なし、でした。当たり前です。
私は、政治団体でない市民運動をする人たちまでも、過剰なまでに告示後の運動について「自主規制」していることをかねて、いぶかしく思っていました。だめだだめだと思いこまないで、まず自分で公職選挙法を読んでみる、その法律で規制されていることが何なのかを明確にする、その上で、告示後、確定した候補者達の公約を比較検討し、誰に投票するのかの判断材料にする、このような当たり前のことをどうしてだめだと思い込んでいたのでしょうか。このような市民の、当然の権利を削ぐようなものをどうして突破しようとしてこなかったのでしょうか。

そこまで行こうとしない背景に、官憲による「でっち上げ弾圧」への恐怖があります。警察当局が不当にも、些細なことを不法とでっち上げて、候補者を起訴してイメージダウンを図るというものです。権力をもつものは、自分たちに反対する勢力にいつでも弾圧する可能性があることは認めます。しかしそれを口実にして、公職選挙法で何が規制されているのかを読まないで、ただ弾圧の可能性を掲げて、市民の当然の知るべき権利を自ら放棄することは問題です。

今後、「選挙運動」「選挙演説」でなく、候補者の討論を保障する市民集会を告示後、行うことを重ねていけば、今の「自主規制」はなくなるでしょう。その為には、その集会における候補者と政党、及び聴衆の守るべきマナーが何か、周知徹底させる必要がありますね。
それでもやる価値はあると思いますが、みなさん、いかがですか?

2009年10月17日土曜日

3人の候補者のドタキャン劇について

15日の「新しい川崎をつくる市民集会」は、参加を約束していた候補者が3人ともドタキャンするいう醜態を見せました。

自民と民主は、スケジュールが合わないということを口実にし(おいおい、選対さん、候補者本人の意向を無視していいの?)、共産党は、公職選挙法の違反になるのでと、正面から、市民集会を準備してきた私たちが、あたかもそのような初歩的な「常識」さえ知らなかったのでも言っているかのようです。

あるいは、当局の弾圧の可能性にも言及しているようですが、そうであれば、当局がどんな論理で何を根拠に「弾圧」するのかを調べ、それに抵抗し、潜り抜けるにはどうすべきなのかを検証すべきですね。

それには公職選挙法の内容をまず調べることです。敵の武器、根拠を知らず、闇雲に怖がって撤退を繰り返していてはいつまでたっても勝てません。

「ちょっと待った!」、ドタキャンを決め何の謝罪もしなかった共産党さん、告示後の、選挙に関する市民集会のどのような行為が、公職選挙法のどこに抵触するというのですか? ビラ配りですか、集会への候補者の参加ですか? 単なる「弾圧」の可能性ですか?市民運動を馬鹿にしてはいけませんぜ。

警察からの「弾圧」があるから、岡本さんが集会に不参加を決めたのは正しかったというのは、違います。「弾圧」は常時、あります。

選管も警察も、私たちの集会の持ち方、配布したビラに関して、一切、問題があるという指摘はできませんでした! しかしそれは岡本さんの選対だけではありません、市民運動、労働運動に関わってきた多くの人も同じ「常識」に取り憑かれているようですね。 しかしまず、「風聞」に惑わされず、自分で公職選挙法を読んでいません、そういう人は。

さすが選管と警察は、公職選挙法をよく読んでいました!
後生大事に持ち出したのはいいのですが、そこに書いてあるのは、立候補した人及びその特定の人を 支援する「政党その他の政治団体」の選挙運動の規制なのです。

選管は何が法律違反という具体的なことは言えず、法律にはこういうことをしてはいけないと書いてあるという説明しかできません。違反かどうかを判断するのは、警察で、彼らは、「政党やその他の政治団体」が市民集会を装って「選挙運動」「選挙演説」をすることを監視しているのです。

彼らが当選したら、市民との対話、粘り強く懸案事項を一緒に研究するということができるんでしょうか、ここが心配ですね。

4年後、告示後に堂々と市長選に関する市民集会をやりましょう!
市長候補者に参加してもらいましょう!
ビラを配布しましょう!
頭の固い政党、労組、市民運動家と事前にしっかりと準備しましょう。
公職選挙法の勉強をしましょう!


崔 勝久
SK Choi
skchoi777@gmail.com
携帯:090-4067-9352

横浜1採択地区化に抗議をーメールの再再転送

横浜国大の加藤さんから送られてきた転送メールを再転送します。
今回の決定に横国の名誉教授、現役教授が賛成派に回っていることに
随分と憤慨されていますが、それはそうですよね。

なお、県の教育委員会の委員であった渡辺美樹(ワタミ社長)さんが
辞表を提出していますね。経済的に授業料を支払えなくなった学生が
増加し、それへの対応を訴えてきたのに教育委員会は応えなかった
という理由らしいのですが、まともなことを言いますね、渡辺さんは。

ところで、「一採択地区化」が決定したのですから、「まともな理由」を
提示できなかった市教委の狙いは、いよいよ、自由社の教科書の
横浜市場の占領でないのかという疑問が生じます。いかがでしょうか?

崔 勝久

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10月15日、神奈川県教育委員会は、行政区ごとに18地区に分かれている横浜市の教科書採択地区を1地区に統合するよう求める横浜市教委の要望を、4:2 の賛成多数で認めました。


これで、小中学校491校、約27万人の児童・生徒(小学生11万3千人・中学生7万6千人)を擁する全国最大の採択地区が出現することになります。(採択は22年度、使用は23年度から) 複数の採択地区制度を導入している政令指定都市で、統一への変更は全国で初めてであり、今回の決定は、採択地区の小規模化・適正規模化を求める無償措置 法16条や閣議決定に真っ向から逆行するものであり、他の政令市への影響も懸念されます。 



昨日の県教委では、横浜市教委が1地区化の理由にあげた3点のうち、 「小中連携教育のため同一の教科書が必要」に議論が集中しました。 6人の委員平出彦仁委員長(横浜国大名誉教授)福田幸男(横浜国大教授) 具志堅幸司(日体大教授)宮崎(千葉商科大教授)渡辺美樹(ワタミ社長)、 山本正人教育長それぞれに「ふに落ちない」「教科書との関係が明確ではない」などの発言が相次ぎ「変更理由がつたなく、もっとまともな理由を出して欲しい」との苦言も。全員が、2度にわたって提出を求めた市教委の理由書には納得していませんでした。


しかし一方で4人の教育員は、「横浜市教委は教育改革に熱心で感銘した」「市教委の挑戦を応援したい」「リスクがあるがとりあえず5年、10年試して みては?」などの発言を行い、渡辺委員から「あまりにも情緒的。情緒で制度変更してよいのか」「県教育長は市内の地域に学力差があると明言したこともある のに、同一教科書がよいとするのはおかしい」などの批判を浴びる一幕もありました。


 結局採決では、多様化・小規模化に逆行するとした渡辺委員、理由が明確では ないとした宮崎委員が反対、あとの4人が賛成で、1地区化がみとめられました。 皮肉だったのは、全国一のマンモス地区への拡大案を認めたその直後に、愛甲 採択地区を学校数で数校ずつとなる厚木市・愛甲郡の細分化案に全員一致で賛成 したこと。


 渡辺委員が言い放った「(拡大化も小規模化も)市町村教委のいいなりなら県 教委はいらない」「ダブルスタンダーードだ」の言葉には、傍聴者もおもわず頷 いてしまいました。

 終了後、横浜教科書採択連絡会が呼びかけて傍聴者と高嶋伸欣氏が記者会見を行い、抗議声明を発表、HNK・テレビ神奈川、各紙で報道されました。

◆抗議の声をお願いします。

〔宛名〕神奈川県教育委員会 教育委員長 平出 彦仁様

〔宛先〕住所 〒231-8509 神奈川県横浜市中区日本大通33    

(企画調整課)TEL 045-210-8020 FAX  045-210-8920    

 ※神奈川県のHPの「わたしの提案」もご利用できます。     http://www.pref.kanagawa.jp/teian/teian.htm

2009年10月16日金曜日

横浜がとんでもないことになっている


10月14日のブログで「横浜市の教科書採択地区に関する請願、
注目しましょう」
http://anti-kyosei.blogspot.com/2009/10/blog-post_7773.html
この中で、危惧したことがいよいよ実現されるように
なりました。

16日の神奈川新聞のトップ記事で、「横浜の教科書採択区割り 
18区を一つに集約 全国最大規模 県教委認める」という
タイトルを付け、横浜市教委は「つくる会」系の歴史教科書が
全横浜の中学校で使われることになると示唆しています。
神奈川新聞はどうしてもっと端的に、このことを明示し、
そのことの問題性をしっかりと解説しないのかわかりません。

これまでどこでも使われたことのない、「つくる会」系の
中学歴史教科書は、これで強力な足場をつくったことになり、
川崎を始め、全国に攻勢をかけてくるでしょう。
「つくる会」系の歴史教科書の問題点を明らかにすると
同時に、教育委員会の委員を代えながら、また市議会での
「つくる会」系教科書賛成派(自公民の一部)を増やしながら、
最終的に教育委員会で教科書採択を採決で勝ち取る、
「横浜方式」を許さないようにしましょう。

そのためには、民主党の若手が特に要注意です。彼らは、
自民党の右派以上にナショナリステックで、若さや活力で
大衆を引きつけながら、教科書を代えることを平然と
やってのける危険な臭いがします。

さて、川崎はどうでしょうか。

-- 崔 勝久SK Choi

「敵前逃亡」、候補者全員現れず!

「新しい川崎をつくる市民の会」に出席を約束していた3人の候補者は、いずれも集会直前にキャンセルを通告してきました。

集会実行委としては、集会を中止すべきかどうか検討し、決行を決意しました。候補者が来ないから集会を止めるということは、政治家に依存しない住民自治を求めていこうという私たちの考えではないと結論をだしました。集会に出ないようにという連絡が一挙に広がるなかで、集会に参加していただいた70名の方に心より感謝申し上げます。

3人の候補の選対から来た、キャンセルの理由は以下のものです。

●岡本陣営:告示後に市長選がらみの話をする催しを選管が了承するはずはない、そのような集会に候補者が参加することは「違法」である(に違いない!)。
●福田陣営:スケジュール調整ができない。
●原陣営:スケジュール調整ができない。

以下、反論・各陣営批判
●岡本陣営
選管は、「政治活動を行う団体」か、市民集会を装った「選挙運動のための演説会」か、公共の建物の中で「選挙運動のための演説、候補者名の連呼、候補者写真・ビラなどの掲示」は、公職選挙法に抵触する可能性がある、ただしその判断は自分たちにはできず、警察がする(警察は公職選挙法に基づいて判断する、という)。

私たちは市民集会を企画した(特定の候補者を支援するのではない)、代表は教会の牧師であって「政治団体」ではない、川崎の市政のあり方について候補者を呼び討論する場である、特定の候補者の写真・ビラなどの掲示は一切ない、と選管課長に話したところ、私たちの集会に対する違法性の指摘は一切ありませんでした。その経過を岡本陣営に説明したところ、結論先にありきで、何が問題と考えたのか、その根拠は何か、公職選挙法のどこに抵触するのか、という私の問いには一切答えることができませんでした。

即ち、岡本当選の暁に警察当局がいちゃもんをつける可能性がある、そのリスクは避けたいということでした。岡本陣営は、自ら公職選挙法を読み、今回の集会は違法性があるという判断をしたのでなく、単なる「風聞」に怯え、集会直前にキャンセルをしたのです。公職選挙法は、候補者の選挙活動を規制するためにつくられたものであり、落選運動を規制するものではそもそもありません(候補者が2人の場合は別)。

共産党と労組に依拠した運動では絶対に勝てない、市民運動との提携が必要ということは、岡本さん本人、選対の責任者の尾崎さんにも長時間にわたって直接話してきましたが、ここに来て、選対の古い党の体質が顔を出したということのようです。市民集会に問題があると思うのであれば、どうして私たちとその問題について一緒に考えるという態度をとれなかったのでしょうか。なぜ、直前のキャンセルなのですか。岡本さんの見識と住民の立場から福祉を考える姿勢は高く評価されますが、彼を支える選対は結局、これまでの党・労働組合中心的な体質をもったままでそのことを省みることさえできなかったということでしょうか。

最後に、しかし選対の態度は納得できないが、岡本さんのこれからの政治活動については注目し、協力できることは協力していくつもりであるということは伝えました。私たちの集会は法律違反だと騒ぎたてる選対や市議の意見で岡本さんもまた、集会には参加しないと話していたようですが、法律違反の「風聞」には全く根拠がないこと、そのような問題はすべてクリアして準備してきたことを伝えてほしいと話しました。

●福田陣営
福田選対がすべて福田さんのスケジュール管理をしていたようです。集会と同時間帯に川崎駅に立ち演説をすることを知ったので、スケジュールが合わないという選対の言い訳に対して、なんとか調整できないかと交渉したのですが、最後には「選挙妨害だ」と言い出す始末で、あきれ果てました。

夜遅くまで織田市議を介して福田さんにコンタクトをとったところ、本人は出席して議論をしたいという意向をもっていたようですが、スケジュールをすべて管理する選対の意向には従わざるをえなかったようです。選対は、集会での討論や参加者からの質問でもたつくかもしれないリスクを避け、街頭で「若さでチェンジ」を訴え、スマイルと握手作戦に徹しようと考えたようです。愚かなことです。

私は個人的には、福田さんの考えに与するものではありません。国籍問題、教会書問題、
「準区議会」構想に関しても同意できないことが多々あります。しかし考えはそれぞれ違ってもいいのです。問題は対話を続け、徹底した議論を重ねる人間的な信頼関係があるのかどうかという点です。特に、「準区議会」に関しては基本的な発想には大いに賛同できるので、その構想については徹底的に学習を重ね議論をしていきたいと私は思っていました。国籍条項問題、外国人の政治参加の保障も、その「準区議会」構想と通底します。私はどうしても参加できない、申し訳ないという福田さんからのメッセージを織田市議を介して聞いたとき、今回のことはとても納得できないが、今後も継続して福田さんと協議を続けるという考えに変わりはないことを伝えてほしいと依頼しました。

●原陣営
4時半ころ、突然、原陣営からの電話でキャンセルの通達がありました。北部を回るので集会には参加できとのことで、私は何の抗弁もしませんでした。一昨日も、打ち合わせをして、スケジュールに支障がないように、討論会の出席だけでもいいと話したばかりではないか・・・論外、問題外の外。

ということで見事に、まるで3人の候補者が「談合」でもしたかのように、集会直前のキャンセルでした。選挙が終わればすぐにでも実行委で集会の総括を行います。3人の欠席の意味と、今後の活動のことです。

3人の欠席が知らされても(舞台上の候補者の名前に、赤く描かれたペケ記しで何が起こったのか察したでしょう)、また集会には出るなとい電話連絡があったにもかかわらず、70名もの人が参加してくれました。2時間半にわたる話し合いの最後に、今日の集会は失敗ではなく、新たしい「誕生」だということが何人かの人から語られました。以下は、友人へのメールの一部です。

昨日の「結果」をどう総括するのか、実行委で話し合います。
私個人としては、集会で何人の方が言われていた、「誕生」と
いうことが気になりました。その意味をずっと考えていたのですが、
何の「誕生」か、これは川崎における市民運動の結集ではないか、
個々ばらばらになっている住民運動や個人が、何かの個別的な
出来事に抗するということに留まらず、住民自治の実現を求めて
住民自治を自らつくりあげていくものなのではないか、その核に
なる集まりの「誕生」だったのではないか、と思います。

他の実行委のメンバーがどのようか考えをもつのかわかりませんが、しっかりとはなしあっていきたいと思います。みなさん、お疲れ様でした!

2009年10月15日木曜日

民主党、福田候補の問題点、その(一)

市長選後半、民主党は、国政選挙の流れに乗って続々と川崎に
鳩山首相をはじめとした大物政治家を送り込むようです。

私たちは、阿部三選阻止を掲げ戦ってきたので、その目標は
ほぼ達成されそうだと思います。しかしこれからは、阿部に代わる
新たな市長がどのような思想・歴史観を持つのか、彼らの政治手法、
政治公約はどのようなものなのか、じっくりと見極める必要があると
思います。

まず福田候補の人物評に関しては、先にブログで記しました。
(「 福田紀彦、民主党推薦市長選候補者との面談、印象」参照)
http://anti-kyosei.blogspot.com/2009/09/blog-post_25.html

まず福田さんの最大の問題点は、阿部市政への明確な批判を
していない点です。阿部市政を8年間支え続けた民主党が
内部で最後の最後まで、阿部か福田かと割れ、阿部さんの「変節」が
原因で結局、福田さんが選ばれたのですが、その際に、何故、
阿部さんに抗して立候補をするのか、どうして阿部でなくふ福田なのか、
その議論が一切、なされていません。

従っていまだに民主党市議の中では、阿部を支持する連合・市職労の
顔色を伺い本気で福田さんを支援する体制さえ作られていないのです。
いわゆる、「ねじれ現象」です。

阿部市政批判のないところで出される公約は、福田さんのカラー
を出しているとはいえ、無色・無臭で、彼のアメリカで得た感性を
味付けとした、口当たりのいいものに終わらざるを得ないのです。

彼は11のマニフェストを掲げていますが、阿部さんと違うのは、
「地下鉄建設、待った」と日本初「準区議会」の新設だけです。
地下鉄建設に関しては、反対を掲げ「住民投票」を提案しています。
滋賀県知事のように中止を公約にするのでなく、「住民投票」に
かけるということは、逆の結果がでたときには辞めるのか、賛成に
回るのか、曖昧です。私は福田さんのキーワードは、この「曖昧」
になるだろうと予感します。

「準区議会」ですが、140万人都市を区ごとに分けていくという
発想は賛同すべきものですが、彼の場合、住民参加に力点を
置くのでなく、知事権限の強化にあるとみます。まず、市長の
諮問機関で決定権がないこと、市議と市職員が中心になり、
住民は傍聴者の立場に置かれているのが特徴です。

即ち、住民の政治参加を保障する組織になっていないのです。
「準区議会」メンバーは、公選公募で選ばれるべきです。そして
外国籍住民の政治参加も保障されるべきでしょう。外国人の
選挙権・被選挙権も条例で保障すべきでしょう。

福田さん及びそのブレーンは、川崎の外国人施策に関して勉強を
していませんでした。国籍条項とは何か、その問題の存在さえ
知らないと応えていましたが、もちろん、わからないことはわからないと
率直に応えることはよしとしましょう。しかし彼は高校まで、川崎生まれの
川崎育ち、そして何より川崎の区から選出され2期、県議を務めているの
です。 本当は「わからない」ということは許されないことなのでしょう。

阿部市政の目玉であった「多文化共生社会の実現」の実態、その問題点、
何よりも、阿部さんでさえ否定できなかった「共生」を掲げさせた、川崎での
歴代市長の外国人施策とそれを実現させてきた、外国人の生活実態、
そのなかからの闘いについて全く無知であった、知ろうとしてこなかったと
いうことです。

後、彼の歴史観の問題点と、それが現実の施策にどのような危険な
結果をもたらすか次回、展開します。

2009年10月14日水曜日

横浜市の教科書採択地区に関する請願、注目しましょう

横浜市の教科書採択地区に関する請願
―現在の18採択地区を維持することー

10月14日、「横浜市の教科書を考える横浜国立大学教員有志」
から、神奈川県教育委員会 教育委員長宛に請願がなされました。
昨日のブログでお知らせしたように、横浜市の教育委は来年度
より、現在の18地区を1地区に変更する要望を提出しました。

「つくる会」系中学歴史教科書が今年横浜で18地区の内8地区で
採択されたものを、来年度は一括してその教科書を使わせるように
制度を変えようとする動きに対して、横浜国大の加藤さんたちが
立ち上がったということです。

いろいろと言いたいことはあるのでしょうが、ここに一点突破で
焦点を絞り、横浜で「つくる系」教科書を使う動きに抵抗する
ものだと思います。全面的に指示します。

怖いのは、同じパターンが川崎にも伝播されることです。今回の
市長選で私たちは候補者にその点を確認したいと考えています。
明日の集会では、各候補者に答えてもらうようにしようと
思っています。

しかし考えてみると、国政レベルでの民主党の大勝は、各地方
での民主党議員の増加と通底しており、それが横浜での全国初の
「つくる会」教科書の採択と結びついていると分析すべきでしょう。
怖いことです。

民営化、多様化、自己責任、日本人の誇りなどの言葉がもっとも
らしく語られるとき、新自由主義がナショナリズムと一体化されて
きていることに注目すべきです。

横浜の教育委員会の中での企業人、著作家はまさにこのような
人々です。川崎の市長選で民主党推薦者が当選すれば、阿部を
批判してきた私たちは、また新たな注意をしなければならないと
思います。教育委の市長の人事構想そのものにも注目し、横浜と
同じことをさせないようにしましょう。

政治が教育委の「中立性」をコケにした? 横浜の場合

昨日のメールで、横浜が18の区の内、8つの区で、「つくる会」系中学の歴史教科書を採択したとき、本当にやろうとしたら、他の8つの区では教育委員の賛成数が3対3の同数になり、委員長は職権で賛成すれば、18区の内16区で、全国で初めて採用されるという結果になっていたようです。

私はそもそも市長が任命した委員がどんな傾向をもった人たちなのか、それを中田元市長は自分の判断で選んだのか、行政からの推薦で選んだのか、疑問でした。そこで横浜市行政調整局人事組織課に確認したところ、自分たちは市長の指示で委員候補者を調べることはあっても、その人選は市長の判断であるということを知りました。

委員は、市教育長、元中学校長、IT企業役員、人材派遣会社経営者、著述家・小浜逸郎、今田忠彦委員長の計6名、自由社が選ばれた区では4、5票入っており、3票が8区あるところから、全くの推測で、3票の内訳は、今田忠彦とITと人材派遣経営者、4名のときには小浜逸郎は間違いなく入っていたと思われます。即ち、この委員会のメンバー構成では半数以上が、「つくる会」系教科書賛成論者と市長は判断し、議会はそれをわかった上で承諾したということでしょう。

これでは、教育委員会は政治的「中立」、「行政の長」は介入しないと建前を行っても、それは通じませんよ、と言いたいところです。違いますか、みなさん。

2009年10月13日火曜日

政治的中立とは何のことでしょうか?

教育は中立、教育委員会は政治的に「中立」の組織である、行政の長の介入を許さない、これって本当ですか?

今日、川崎市教育委員会のある室長とお会いしました。私の知りたかったことは、横浜での、全国初の「つくる会」系中学教科書採択と同じことが川崎で起こうるのか、起こりえないのか、その理由は何か、を探ることでした。室長との対話で、私は問題の所在がどこにあるのか、わかりました。

まず横浜で何が起こったのか確認しましょう。横浜では18の区でそれぞれどの教科書を使うのかを6名の教育委員の無記名投票で決定します。同数の場合は、委員長が決定することができます。今回八つの区で「つくる会」系、自由社の教科書が採択されたのですが、残り8区では3対3の同数でした。従って「反動」「右翼」と言われていた委員長が職権で自由社教科書を採択したら(それには誰も文句を言えない)、18区のうち16区で採択できたことになります。

私見では、来年度以降、採択は一本化され、市内全域で同じ教科書が使われることになっているので、中田元市長が抜擢した今田委員長は、焦らず(大きな反発が起こらないように配慮しながら、戦略的に)、来年度に賭けたのでしょう。

6名の教育委員会委員は、首長が人事案件として議会に出し、承諾されれば任命するという形になっています。決して市長の独善で決まるのではなく、市民が選んだ市議が市長の人事案に賛成して決めているので、(中田)市長だけの問題ではなかったことになります。即ち、「つくる会」系教科書の全国初の採択は、市長と議会の共同作業であったということです。どうしてそれが可能であったのか、その鍵は、民主党の右傾化(愛国、自虐嫌い傾向)にあると見ていいでしょう。

室長との話では、確かに教科書を評価する作業は、まさに政治的「中立」で、政治家や党派の介入を許さない仕組みになっています。各学校での調査研究、調査研究会、その他に教科用図書選定審議会があり、その報告を受け、教育長を含む6名の教育委員会が教科書採択をすることになっています。その選択課程は、非常に厳密で現場での徹底した議論が保障されていると強く感じました。しかしおそらく、これは横浜も同じだったでしょう。

問題は、そのように上げられてきた報告を、教育委員会は参考意見として受け止め、自らの「責任と権限」で教科書を決定するということです。政治的「中立」で検討された報告は単なる参考意見にしかならず、教育委員会は独自の判断で決定できるのです。

そうすると問題は、委員を選ぶ市長の価値観と、方法論(広く教育委員会から推薦された見識ある人物の中から市長が選ぶなど)ということになります。議会は市長と同じ党派(民主党)でしょうから、市長の人事案を潰すはずがありません。「つくる会」系教科書は、これまでの他の教科書と価値観が明らかに異なっています。しかしそれでも国家の検定を通ったものです。

全国で初めて採用されたところからしても、その特異性をよしとする教育委員会委員を市長が意図的に選んだのでなければ、現場からの声が重視されていたら、ありえなかった結論です。特異性をよしとするというのは、「日本人であることを誇りに思う」「これまでの教科書は自虐的過ぎた」という観点から、「つくる会」系教科書が時代に適っていると共鳴するであろう人を、市長が委員として選び、議会も同じ考えで承諾したということなのでしょう。

阿部市長のときには川崎の教育委員会で自由社の教科書を採択しないと決定しました。しかし次の市長が、自由社の歴史観が正しい、これからの<日本人像>にふさわしいと考える識者、経営者などを時間をかけて委員として選ぶという明確な方針をもつのでない限り、自由社が採択されるということはありえないということになります。

ここで、教育の「中立性」がもろくも破れます。市長の教育委員会委員をいかなる価値観、やり方で選ぶかによって、政治性が発揮され、教育委員会の政治的「中立性」がまったく保障されないという事態に、即ち、「横浜方式」が苦もなく川崎で、そして他の地方自治体で実現されるのです。

日本人の誇り、っていうのは、過去の歴史を直視し、「歴史的なものの見方」(加藤陽子、『それでも、日本人は「戦争」を選んだ』)をするんでは、だめなんですか? ここが私にはわかりません。みなさんは、いかがですか。

2009年10月12日月曜日

マスコミの市長選に対する報道に疑問です。

マスコミは、各候補者の公約を何の論評もなく掲げると
いうところで統一されている印象を受けます。

そうでなくて、各候補者全員の公約の問題点をしっかり、
批判的に評論するということで、「公平」であって
ほしいですね。今は、何も論評しないというところで
「公平」になっていませんか。

それは批判的に論評する力、視点がないのか、
ただ候補者の公約をそのまま論評なく報道することが
マスコミの役目と「錯覚」しているのかのどちらかですね。

各社が各候補者の公約の問題点をしっかりと分析、論評する
ことで、一般市民が自分の考え整理をして投票するんでは
ないんですか? 後、2週間、各新聞社さん、よろしく
お願いしますよ。

「阿部市政の8年を問う」(朝日)はずの、阿部さんに対抗して
立候補した人たちが何をどう語るか、私たちは15日の集会で
明らかにしたいと考えています。まさか、新聞社は、阿部さんが
いない集会は「公平性に欠ける」というので、取材もしないの
ではないでしょうね?そんなことでは、各候補者の言い分だけが
報道されて、問題点が見えてこないではないですか?

崔 勝久

噂のチャンネル的選挙ブログ参照:http://blog.abe3.boo.jp

「阿部市政の8年問う」(朝日)


皆さんへ
連休はいかがお過ごしですか。


川崎は、昨日、川崎駅前は選挙演説で大賑わいでした。私たちも15日の集会のビラを配ったので、市民の反応はよくわかったのですが、一般市民の選挙への反応はいまいちというところです。神奈川新聞もそう伝えています。


各候補者、公約やらなんやらで自分をアピールをするのは当たり前ですが、それだけ読むと重要な事実が隠されてしまいます。即ち、この8年間、自公民は与党として阿部市政を支えてきたという事実です。


この点、朝日新聞のタイトルは見事に今回の選挙の本質を突いています。「阿部市政の8年問う」、まさにその通りです。朝日のスクープ、阿部さんが自公を切り民主単独で推薦を受けたいというこの報道は、阿部三選阻止が実現されたときには、歴史に残るものになるでしょう。あの記事で臭わされた、阿部現市長への皮肉、揶揄を市民は敏感に感じ取ったに違いありません。


15日の集会では、私たちは候補者同士の、文字通り「討論」を計画しています。なんで阿部さんに対抗して立候補したのか、他の(阿部さんを除いた)立候補者の問題点をどのように考えているのか、それに対する「抗弁」は?


その上、司会者や参加者からの質問も厳しいものになるでしょう。それでいいのです。人格批判はしませんが、候補者の考え、公約の問題点は明確にさせるべきではありませんか。この点、日本のマスコミは「公平性」の建前に縛られて、批判をしませんね。まだ2週間あります。各マスコミは徹底した候補者の公約の問題点を指摘して、選挙戦を盛り上げてほしいですね。


-- 崔 勝久SK Choi
skchoi777@gmail.com

携帯:090-4067-9352

2009年10月10日土曜日

選挙の行方、混沌


公明党がやはり、自主投票を決定しました。85000票がどこに流れるのか、選挙の結果に大きな影響を与えるものと思われます。彼らは共産党の岡本候補には投票しないでしょう。公明を切って捨てた
阿部さんにどれほどの票が行くのか?
*
民主の福田さんは国民の間でまだ民主党風が吹いているので、本来ならば、絶対有利なはずですが、
連合・市職労が阿部支持をだし、民主党市議の中でも連合の締め付けで福田支持の運動ができず、福田さんの立場はかなり微妙。無党派の風が吹かないと当選はできないでしょう。本人はいたってまじめに「住民自治」という、票にならないことを一生懸命話しているので、本来であれば、ミニ集会を重ね、じっくりと政策論争をしたいのでしょう。イメージ戦略は本人が望むところではないはずです。
*
阿部さんは、後援会や連合がかなり露骨な締め付けをしており、それが票に結びつくのか、こればかりはわかりません。現職知事だから新たな思い切った政策は出せないと言いながら、公開討論会では、
意気シャーシャーと自信満々に話していました。
*
原さんは、ゼロからの出発としていますが、8年間政策の面でも阿部さんと一緒にやってきた人が、どのように総括をして新機軸をだすのか、お聞きしたいところですね。
*
ということで、15日の私たちの集会はおもしろくなりそうです。JCの公開討論会は候補者が一方的に原稿を読むような感じで話すだけで、デイベートが一切なく、15日は、彼らが阿部市政の何を批判して立候補したのか、他候補の問題は何と考えているのか、私たちの準備する厳しい質問と合わせて、参加者に「満足」いただけるようなものにしたち考えています。
乞う、ご期待!

公開質問状への回答、一歩前進!

今日からの連休、どのように過ごされるのでしょうか。
私たちは集会のビラをまきに川崎の主要駅に立ちます。
6000部はポスティング業者に依頼し、残り4000部を
配布することになります。
*
共産党推薦の岡本さん、民主の福田さんから回答が来ました。
やってみるものですね。それなりの成果がでました。
阿部さん、原さんはまだ届いていません。*
質問1.国籍条項の完全撤廃について
岡本:国籍を理由にした職務・昇進の制限は不当な扱い
   (5日の市民フォーラムでは、撤廃を約束)
福田 : 判決を踏まえて一定の見直しが必要か検討
*
質問2.阿部市長の外国人は準会員、国家というものは
    戦争をするときの単位との考え方について
岡本: 現市長の見識を疑う
福田: 自分はそのような認識は持っていない
*
質問3 「つくる会」の歴史教科書を川崎の歴史教科書採択について
岡本: 認めることはできない
福田: 教育委員会が決定するもので、行政の長は介入すべきでない
*
質問4 政府の国旗・国歌の強制について
岡本:絶対許されない。懲戒処分を行ってはいけない
福田:日本国民の統合の象徴。自らの誇りとして掲揚、唱和すべき
*
質問5 住民自治を徹底するのに行政単位を区単位に小さく分けること。
    外国籍住民の政治参加の保障について
岡本:現行の区民会議は抜本的に見直す必要あり。外国人の政治参加
    の保障が必要
福田:「準区民会議」を新設。定住外国人の地方参政権は国と調整し、
   実現に向けて検討
*
二人とも、阿部市政より一歩踏み込んだ回答でした。
●外国人は「準会員」という阿部発言に関しては、二人とも完全否定です。
●自由社の教科書採択に関しては、岡本さんは明快ですが、福田さんは
逃げました。横浜のやり方からして、教育委員会メンバーを変えて時間
を かけて採択したのですから、教育委員会のメンバーが公選公募出ない
限り、 福田さんの主張は的がはずれています。
●国旗・国歌に関しては二人の見解は完全に分かれます。
●二人ともまだ曖昧です。今後の話し合い、検討が不可避でしょう。
しかしこの二人は対話の姿勢を持っていると思われます。
・岡本さんは外国籍住民の政治参加の保障に言及するものの、そもそも
 住民 の具体的な政治参加の「器」構想が曖昧で実態としては従来通り
 になります。
・福田さんは「準区民会議」という具体的な構想があるものの、住民の参加
 の位置つけが不明です。そこに外国人の参加を認めることと、地方
 参政権の問題を混同しています。前者は条例、後者は国会決議が必要
 ですが、まだ福田さんは外国籍住民の政治参加の保障と「準区民会議」
 における住民参加の保障の問題が十分に検討されていません。
 その検討に私たちも参加したいですね。
*
それではみなさん、いいお休みをお過ごしください。
*
-- 崔 勝久SK Choi
skchoi777@gmail.com

2009年10月9日金曜日

「公平性」って何ですか?

「公平性」って何ですか?

10月15日の「新しい川崎を作る市民の集会」について多くの批判的な意見が寄せられています。多くは、阿部さんを「排除」するのはけしからん、「公平性」の原則に反する、また、各運動関係団体との協議なく(挨拶なく?)、勝手連的に集会の準備を進めるのは気に食わないというものです。

川崎では阿部現市長と、共産、民主、自民推薦(支持)の計4人の立候補者が揃いました。私たちの集会に対して、阿部さんを「排除」した集会は「公平性」に欠けるので新聞報道できないというところがありました。勿論、報道してくれる新聞社もあります。

「公平性」ってなーに? 私たちはそもそも評論家でなければ、マスメディアの人間ではありません。8年続いた阿部市政による社会のひずみ、具体的な被害に関して、これをなくそうとする集団です。ポスト阿部、これを阿部さんに対抗して立候補した人にどのように解決することを約束させるのか、このような実践的な課題をもって集会を準備しているのです。

15日の集会は、市民フォーラムとJCによる集会を経て、また阿部市政に異を唱えて立候補した人たちの公約を検討して、最終的に、彼らが新しい川崎をどのようにするつもりなのか、それは私たちの課題を解決してくれるものなのか、この点を明確にする場です。

国籍条項の問題に関しては、単に外国籍公務員の処遇の問題でなく、住民自治を保証する制度をいかに作るのかという、地方自治の在り方の根底を問う問題であるという私たちの主張が市長選で取り上げられることになりそうです。

これは国会で論議される外国人の参政権の問題と根本的に違います。外国人の参政権論議は、被選挙権を排除し、北朝鮮を除くというもので、これでは外国人の政治参加とは言えません。住民の政治参加をどのように保証させていくのか、この戦後日本の地方自治の在り方を根底的に問う論議の中で初めて、外国人住民の政治参加が意味をもつのです。ご理解いただけるでしょうか。

2009年10月8日木曜日

阿部現市長の3選阻止から、市政の具体案をめぐる闘いに


今日の神奈川新聞は注目です。
まず阿部現市長が最後の市議会で感謝の言葉を述べたが、
拍手は皆無、とのこと。「市長と各会派との冷え込んだ関係を
象徴する場面」と書いています。

各党派は阿部さんをどこも支援しません。阿部さん支援は、
電機労連の富士通、キャノン、東芝らですが、実際に組合員が
どのような投票行動にでるか、わかりません。頼みの市職労も
同じでしょう。医師会、商工会議所・町内会などは、阿部が
当選しないと見ると、ころっと態度を変えるでしょう。

公明党は、同日選挙の参院補選で自主投票を決定しました。
市長選も同じ態度をとるしかないでしょう。8万5千の
公明票は、阿部さんにはいかず、原自民か福田民主に流れると
思われます。しかし、原自民は検討して15万票、20万票に
どれほど上乗せするのかという勝負になりそうです。

同じ神奈川新聞で、福田さんの「準区議会」を全国初で新設、
とありますが、内容は、市長の諮問機関で決定権はなく
(川崎外国人市民会議と同じ)、市議と市職員とで決め、
市民は傍聴と発言の機会はあるというものの、これでは
住民の政治参加とは言えません(ハンナ・アーレントや
京都の区民協議会案は読んでないな?)。

福田さんは現行の区民会議は廃止する方向とのこと、これは
いいですね。条例も変えなければなりません(今の議会の
力関係では可能)。しかしせっかくだからもう一歩踏み込んで、
原さんさえ言っている区長の公募、住民の「準区議会」
への参加(区民議会のメンバーは、公選公募にする)と、
決定権を与えるべきです。市長の拒否権を与えてもいいのですが、
その際は、準区議会で説明することを条件にすべきでしょう。
もっと、福田案は検討されなければなりませんね。

今のままでは、市長と市議の権限を大きくするだけです。これは
道州制と同根です。住民自治とは住民の政治参加です。

2009年10月7日水曜日

ビラが完成しました。いよいよ本格的な運動を始めます!

皆さんへ

本日、8色のカラー印刷のビラ送がられてきました。
多くの方々のご協力でビラが完成され、感謝です。
ビラそのものが必要な方はご連絡をいただければ
郵送いたします。

さて、「新しい川崎を作る市民の会」実行委員会主催による
集会は、阿部現市長を除く3名の候補者の参加を求め、
市民との質疑応答の中で、最終的に候補者がどのような考えを
持って新たな川崎を作ろうとするのかを明確にしていくことを
目的にしています。多くの方の参加を求めます。

ビラ配りのスケジュールは以下の通りです。参加してくださる
方は、現地に集合ください。楽しくやりましょうね。胸がはずみます。

9日(金) 朝8時ビラ配り開始 川崎第3庁舎前
10日(土) 午後1時 JR川崎駅時計台前
11日(日) 午後1時 JR溝の口改札口
12日(月) 午後1時 JR武蔵小杉 改札口
13日(火) 朝8時   川崎第2庁舎前
14日(水) 朝8時  川崎区役所前の歩道橋
15日(木) 朝8時  川崎本庁時計台前

市長選運動のHPは、http://abe3.boo.jp/
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崔 勝久SK Choi
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阿部さん、同じ轍を踏む(?)

明日、川崎市長選と参議院神奈川補選の同時告示です。
同日選挙になります。国政選挙の後、大した盛り上がりは
見られません。川崎は投票率が大体、35-40%で、今回、
「民・自決対決 軸に」(神奈川)とメディアが煽っているので、
それでも50%行きますか、どうか。

8年前、阿部さんは、現職市長に挑戦し、今回自民から出馬
する原さんたちの支援で勝ちました。今回、その原さんと、
民主の福田さんが(いずれも阿部さんを支援したそうですが)、
阿部市政に挑戦します。2期務めた市長は3期目は負けるという、
同じ轍を踏むことになるのでしょうか(?)

自民の原さんと阿部さんは同じ支持層で、阿部さんは、票を奪い合う
懸念について「ありうると思う。大変厳しい選挙になる」(神奈川)と
話しています。阿部さんによると、「原さんとは政策をすり合わせる
機会も多く、それほど政策も違わない」と言っていますから、原さんの
独自性は何か確認したいところです。

マスコミは自民と民主の対立と煽りますが、共産党推薦の岡本さんは、
存在感を示し始めているように感じます。川崎はこの40年の歴史で、
保守系は阿部さんの2期、8年だけですから、今回、本気で政権を
奪い取ろうとしています。自民・民主・現職の対立と一概に決めつける
ことはできません。

阿部さんは「日本一への5本柱」を発表しましたが(河村たかしの
物真似?)、「思い切った政策を言えないのは現職の弱みでもあり
強みでもある」と話していますが、これって、何も新しいものはない
ということですよね。


崔 勝久
SK Choi
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2009年10月6日火曜日

川崎市長選、候補者揃う、混戦!


川崎市長選、候補者揃う、混戦!
自民党が原修一・元市議会議長の立候補で、4名になりました。阿部現市長、岡本共産党推薦、福田民主推薦、原自民推薦という顔ぶれです。


猪俣市議と昨夜のフォーラムで立ち話をしたのですが、私も彼女が言うように、原市議は15万票を取るように思います。温厚で根回しの上手そうな原さんは、おそらくライバル政党にも顔がきくのでしょう。公明党の票が流れることが予想されます。そうすると、もう少し上乗せされる可能性が出てきます。


そうすると、予想される投票者数は50万票として(これでもこれまでの川崎の投票率より多めにしています)、残りは35万票。岡本さんの最近のめりはりの効いた演説が受け入れられらば、共産党の固定票の6万を超え前回の14万票を超すかもかもしれません。


残りは20万票。これを固定票のない阿部さんと福田さんが分けるのか、あるいは時代の風に乗って民主の福田さんが伸びて、他党の固定票をとるのか、ということになります。


こう考えると、案外全国的に顔が知れている政治家がどれほど川崎を訪れるのかという、どこでもやっていることが決め手になるのか、それとも公約が市民の心を打つのか、両方でしょうね。


噂のチャンネルとしては、1枚岩でない民主党が連合・市職労の圧力をはね返して公約の内容で勝負せず、駅での街頭演説で、あくまでも若くてイケメンのイメージ戦略で行こうという声を聞いています。しかしそれでは、住民自治を最大の政治課題とする福田さんが気の毒です。鍵は、福田さんの基盤がない、川崎区と幸区、まさに私たちのホームグランドです。


そこで私たちが企画する、10月15日の市民集会の役割が出てきます。市民が本当に知りたい候補者の考えを引き出し、阿部市政に反対してきた個人・グループへの約束という言質をとりたいと思います。自分の政治理念で勝負しようとする候補者が、その場で何が他候補と違うのか、公衆の面前でがちんこ勝負をしてもらいましょう。

みなさん、10月15日、周りの人に働きかけ動員してくださいね。

ビラは、http://abe3.boo.jp から印刷してください。

崔 勝久


2009年10月5日月曜日

川崎市民フォーラムに、市長選候補者が参加 岡本さんは国籍条項撤廃を約束

今日7時から川崎溝の口で、市長選両候補の参加を求めてのフォーラムがありました。主催者発表150名。参加した候補者は、共産党推薦の岡本さん、民主党推薦の福田さんの両名で、現市長の阿部さんは書面による回答でした。

2時間にわたるフォーラムは2時間にわたり、フロアーからの質問に対して、両候補者が応えるという
形で進められました。一番注目すべき発言は国籍条項に関するものです。私が質問をしました。

岡本さんは、マニフェストでは永住外国人は「住民自治の担い手」と明言していますが、その内容は不明です。そのほかには、「地方参政権を認めるよう、国にはたらきかけていきます」とあり、外国籍公務員の昇進・職務の制限を定めている「川崎方式」への言及はありません。しかし、私の質問に対しては、当選すれば、国籍条項の撤廃を約束しました。公衆の面前でこのことを約束した候補者はこれまでいませんでした。これはおおきな成果でした。

一方、福田候補者は(あっけらかんと)、国籍条項のことはよくわからないとの回答でした。わからないことはわからないと答えるしかなく、そこに開き直りの臭いはなかったので、「連絡会議」からの公開質問書も行っているので、勉強をして、しっかりと回答できるようにしてほしいなと思います。

今日のフォーラムの報告は改めて整理してお送りします。

崔 勝久
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市長選 唯是氏が出馬断念 (朝日)

みなさん、おはようございます。
今朝の朝日新聞で、私たちが「危険人物」と警告していた、
宮崎の東国原知事の「一番弟子」の雄是一寿が立候補を
辞退したそうです。勝てないと悟ったのでしょうか。

しかし懲りない自民党は新たな候補者を立てるとのことです。
今週、告示ですよ。そうすると、阿部が自民に頭を下げる
ことで決着という筋書きも出てきそうですね。そこには公明も
乗りやすく、怖いですね・・・

今回、自民に追随しなかった公明の状況判断は正しかった
ということになります。8万5千票の公明固定票の行方が気になります。

今晩、市民フォ-ラム主催で、岡本共産党と福田民主党の対決が
7時から溝の口のテクの川崎で行われます。

そうすると15日の私たちの「ストップ・ザ・阿部三選」での両氏の
デイベートと私たちの質問への対応が楽しみになります。

-- 崔 勝久SK Choi

2009年10月4日日曜日

阿部現市長を市職員や保育園関係者らが告訴

去る9月初め、新聞報道で、民間会社が経営する保育園が突然倒産したこと、その会社に川崎市がお金を支援した金額は1億円にもなること、経営状態のよくない会社にろくに調べもしないでお金を支援した責任は阿部市長にあるとして、市長が告訴されたということを知りました。勿論、その「事実」に対して、私たちも市のあり方を批判したことがありますが、市長の告訴のことは知りませんでした。

新聞では原告の名前は伏せられており、私はどんな人が告訴したのかなと思っていました。 しかし先週、その原告が私のよく知る川崎の女性職員であることを本人から知らさせれました。それは東京都の韓国人職員の鄭香均が石原知事を訴えたのと、同じですよね。私は川崎の市の職員にそのような勇気のある女性がいることを知り、うれしくなりました。

彼女から訴状と証拠の新聞記事が送られてきたので、みなさんに紹介します。原告8名、弁護団11名になっており、原告の立場は記されていませんが、その職員を除いた他の人は、夫婦が原告になっていることからして、保育園の突然の閉鎖で迷惑を被り怒った保育園関係者(或いは父母)と思われます。

川崎市は、東京都の(株)エムケイグループという、当初通信機器やOA機器を販売していた会社が学童保育や保育園を経営するようになり、川崎に作ったふたつの保育園に78,534,421円の補助金をだしたそうです。その金をMKは他の事業の資金繰りに使い、保育園関係者には給料も払えなくなり、突如、閉鎖したとのことです。

訴状は、安易に民間会社に「丸投げ」したことを指摘します。「保育事業の安定的継続性を前提にしその補助金等の助成をするのでなければ、その公金支出に公共性、公益性は存在しない」、「経営状態、財務に関する資料を総合的に検討」していたら、少なくとも10月末の全園廃止の前、4月の新年度には「補助金等の支払いには公共性、公益性がないと判断すべき」であったと記します。

「地方自治体は、・・・最小の経費で最大の効果をあげなければならない」(地方自治法第2条14項)、「地方公共団体は、その財政の健全な運営に努め」る(地方財政法第2条)と規定されているのに、川崎市の一連の補助金は「違法もしくは不当な公金の支出」(地方自治法242条)であると言うのです。

また、MKが資金繰りのために保育以外の他の事業に補助金を使った「疑いは濃厚」であり、その補助金等の交付は取り消すことができたはずなのに、市長及び関係職員はそれをしなかった、従って彼らは、「川崎市に与えた損害につき、損害賠償責任を負うものである」ので、「被告川崎市長は、川崎市を代表して、別紙債務者目録記載の債務者(阿部孝夫!)に対し、金78,534,421円・・・を支払うように請求せよ」という主張になっています。即ち、市長の阿部孝夫は、債務者の阿部孝夫に対して金を払えと、原告が訴えているのです。うむ、そんな論理があったのか?

この裁判は、背景としては、阿部現市長が行財政改革を掲げ、民営化を進めるなかで、公立保育園を民営化し、当初は社会福祉法人までであったのを株式会社まで認めたところから発生した問題だと思われます。勿論、すべて公立保育園にするというのは無理です。しかし市はなし崩し的に規制緩和をしないで、少なくとも社会福祉法人であってもその経営状態と保育の実体は把握し、株式会社にはなおさら、倒産して育児やその父兄に明迷惑がかからないように、行政はしっかりとした管理と「規制」をすべき責任があります。

ここに行財政改革を大上段に振りかざして、川崎市の財政危機を訴えてきた阿部市政は、保育とは何か、教育とは何か、それに対して行政の責任は何か、という基本的な姿勢(思想)が誤っていたと断言せざるをえません。この裁判に注目しましょう。

横浜国大川崎フィールドワーク、無事終了






横浜国大川崎フィールドワーク、無事終了

昨日、横国大学生約20名と「引率」された加藤さん、松原さん、マスターの学生、オーストラリアからの留学生、立命館大学と一橋の博士課程研修者2名の川崎フィールドワークが無事終了しました。2回目の川崎フィールドワークは、今回は横国の正規のワークショップという授業の一環として、いくつかのコースの中で学生が選択して参加したものです。

午前10時から休みなしに移動して、6時半までぎっちりと組まれたコースで、学生さん、お疲れさまでした。「在日」のオモニの経験談、「多文化共生保育」の桜本保育園と「多文化共生」実践のふれあい館、桜本商店街の見学、木賃宿の見学、ホームレス・沖縄・「在日」の発題を、1日で経験したのですから大変だっと思います。

その後、恒例の韓国屋台での二次会、11時まで、飲み・食べ・だべりの楽しい時間を過ごしました。そのような場だからこそ、話し合えるものがあり、率直な意見交換もできました。桜本の「日本の祭り」という2万人を超す人が集まる祭りに、横国大の学生が屋台を出してはどうかという話で最後は盛り上がりました。

横国の学生は総括会の最後で、沖縄やホームレス、「在日」のことは初めて知ったという正直な「告白」をしていました。私自身も受験勉強で、「在日」の歴史のことなど知らなかったので、受験競争を勝ち抜いてきた学生たちが実際の社会の現実を見せられたとき、絶句するしかないということはよくわかりました。今後、大学側が、今回の経験を教育と研究の場で生かしてくださることを願うばかりです。

学生諸君、また会いましょうね。
なお、ご協力くださった多くの方に感謝いたします。
総括会議に参加くださった方々もありがとうございました。

崔 勝久
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――――――――――――――――――――――――――――――――
なお、当日のスケジュールは以下のようになっていました。

ワークショップ「差異と共生」企画
「多文化共生」都市の歴史と現在~川崎桜本フィールドワークツアー
日時:10月3日(土)9時半~18時半 
*9時半にJR川崎駅中央口時計前に集合(時間厳守) 
*費用は、交通費(バス代210円×2)+昼食代(+懇親会2500円)
京浜工業地帯の中心地である川崎市桜本地区を中心に、地域を歩き、当事者の方々と対話しながら・・在日や沖縄出身者のおかれた歴史と現在、オールドカマー・ニューカマーを含む住民、子どもたちや高齢者の状況、スラム・ドヤ街の過去と現在、川崎市や地元商店街の取り組み、今後の都市のあり方などを考えます。 終了後には地元の方とともに懇親会を予定しています。

予定9時半     JR川崎駅中央口集合 →バスで桜本へ10-11時  
宋富子さんと対話 於:桜本・在日大韓基督教会川崎教会          
(桜本保育園で「オモニの会」最初の会長、高麗博物館館長、一人芝居の上演)11-12時 
 
桜本保育園訪問(多文化保育の現場)12-13時  
池上町(京浜工業地帯旧スラム地区)内の食堂で昼食13-14時  
川崎市ふれあい館訪問(裵重度館長のお話)
http://www.seikyu-sha.com/fureai/14-15時半 
桜本商店街・セメント通り(コリアンタウン)を歩き、商店街の人と会談         
「本気で臨海部の未来を考える会」の渡辺治さん参加          
(秋のまつりでは2万人参加、地域活性化の取り組み)  
        
→バスで川崎駅に       
16-16時半 日進町ドヤ街を歩く
16時半-18時半 懇談会 
於:日本キリスト教団川崎教会(滝澤貢牧師) 
             
沖縄県人会の座覇さん、「ホームレス」支援に取り組む竹野さん、               
「外国人への差別を許すな川崎連絡会議」朴鐘碩さん参加
http://homepage3.nifty.com/hrv/krk/index2.html
19-21時  懇親会 於:韓国居酒屋・酒幕(会費2500円)
http://www.hotpepper.jp/strJ000726900/map/
(崔 念のため:普通は食べ放題飲み放題で2500円ではできませんよ!)



2009年10月2日金曜日

10・15集会ビラができました


みなさんへ
川崎市長選挙は10月25日で、私たちは15日に阿部に対抗する候補をお呼びして、私たちの思いをぶっつけてみようと考えています。
阿部に対抗する人であれば誰であってもいいわけではありません。
今回、自民が支援するという候補者は、宮崎の東国原知事の「一番弟子」で、大川周明や岸信介を尊敬するとの情報が流れ、ここにきて一挙に危機感がただよい始めました。本人が本当に立候補するのか、まだわからないところがありますが、私はメールで15日の参加を要請しました。
民主党推薦の松沢神奈川県知事の「ひぞっ子」の福田紀彦、共産党推薦の岡本一、そしてその「怪しげな人物」はそれぞれ、阿部より本当にましなのか、私たちの運動を理解し、思いを実現してくれるのでしょうか、徹底的に話し合い、検証したいと思います。
みなさんにお願いがあります。添付資料でビラをお送りしますので、そのビラをできるだけ多くの方に送っていただけませんか。そして当日、みなさんの集会参加をお願いいたします。
1.日時:10月15日(木) 18:30-21:00
2.場所:川崎市立労働会館(ビラの地図参照)
3.主催:「ストップ・ザ・阿部三選 新しい川崎をつくる市民の会」実行委員会

-- 崔 勝久SK Choi
skchoi777@gmail.com
携帯:090-4067-9352

南高校の問題を捉える新たな視点

南高校の問題を捉える新たな視点

渡辺さんが今日のブログで詳細に説明しています。是非、一読下さい。
「鞆の浦も南高も、官僚政治、政官財政治の悪乗り」
http://www.owat.net/rinkaibu-mirai/rinkaiblog.html

勿論、以前から渡辺さんは同じ主張をしていました。今回の違いは、政界・官僚・大手企業(商社、建築業者)の三位一体による不正行為が糾弾される流れの中で、南高校問題を取り上げていることです。

八ツ場ダム建設の中止、及び今日の朝刊で報道された、ポニョの構想が生まれた鞆の浦の埋め立て事業の差し留めという大きな流れです。ついでに、この鞆の浦の埋め立て事業の差し留めを勝ち取った日置弁護士は、南高の住民訴訟の弁護士団長だそうです。

渡辺さんはブログの中で、政治家が介入(口利き)すると2%のバックマージンが入ると いう、これまで慣例になっていた仕組みを暴いています。そうすると、本来県立高校の跡地の活用は、当然のこととして地元住民と相談すべきところ、阿部現市長が唐突に(勿論、これは県とのできレースでしょう)、松沢県知事にUR都市機構という天下りの温床である独立法人に南高校跡地を売却してほしいと頼んだことは、様々な憶測を生みます。

URが大手デベロッパーに売却すると、100億円の利益をだすそうです。そこから何人の政治家にバックマージンがいくのでしょうか。これに関わった川崎自民党の何某、ウム、 県知事や川崎市長にまで行くのかしら?

このようなプロジェクトは必ず隠れ蓑が必要です。今回は、URに売却して大手商業施設を作るには、それを正当化する川崎の都市計画や、他の病院や福祉施設は作らせないという条例も完備されていました。「日本の都市計画史上燦然と輝く「汚点」となることは確実である」と渡辺さんが怒るのももっともです。

以上のことは政権交代で可能になったことですが、この波が今後の日本社会の行くべき流れとして、私は正面から、南高校跡地の活用に関しては、都市計画を白紙にして住民・識者・行政が一緒になって検討する委員会を作ることを強く主張します。それと南高校解体過程で生じたアスベストに関する住民の不安解消のために、住民と行政が合同調査を実現させるべきです。

一体、この提案を拒む政治家とはどういう人なのでしょうか。公明党は唯一、その合同調査に関する公開質問にこたえることをしませんでした。さて、阿部現市長に対抗する候補者はこの南高校問題にどのように応えるのでしょうね。みなさん、10月15日の集会に結集して確認しましょう!

岡本氏がマニフェスト 子育てや福祉に重点(神奈川新聞 10.2)

昨夜、岡本さんの事務所開きに行ってきました。200名ほどの
支持者で熱気ムンムン。
岡本さんは、「阿部市政は、ひと減らしや民営化など行財政改革
の名の下で福祉切り捨てを行ってきた。市民の暮らしを優先する
市政に変えていきたい」「阿部との一対一でも勝てるのに、相手は
3人になって票がわかれるので、絶対、勝つ」と意気軒昂でした。

私は4人の候補者のうち、阿部現市長と、自民が推す(岸信介、
大川周明崇拝者の)唯是一寿は別にして、岡本さんと民主の
福田さんとは面談しました。岡本さんは3人の阿部対抗馬と
しては、最も見識があるという印象をもちます。しかし、
今年初めからの選挙運動は、共産党市議と組合が段取りした
ところだけを回っており、市民運動との接点がなかったところに
(ああ、市民フォーラムがありましたね)、党派の固定的な手法
と狭さを感じました。

民主の公約が連日テレビや新聞で報道される中、川崎市民が、
阿部現市長とのこれまでの「つながり」を重視するのか、民主の
流れか、保守的な自民(公明は不明)か、「市民の暮らしを優先
する」とする共産党のいずれを選ぶか、拮抗すると思います。

私たちは「ストップ・ザ・阿部三選」を掲げますが、これは阿部
以外であれば誰でもいいのかという問いに答える必要がありますね。
私は、15日、私たちの集会で阿部に対抗する3人の候補者に、
歴史観、阿部市政との具体的な違い、個別運動に対する理解を
明らかにさせます。それによって、候補者や党の雰囲気でなく、
候補者自身が自分をアピールすることになるでしょう。

阿部以外の誰がいいのかは有権者が決める、私たちはその判断材料を
提供する、候補者の実態をあきらかにする、という立場に徹したいと
思います。いかがでしょうか。

少し硬めのブログは、http://anti-kyosei.blogspot.com/
選挙選の噂系は、  http://blog.abe3.boo.jp/

崔 勝久
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