お早うございます。
私は昨日、プリントアウトしておいた「河村ビジョン」を通読しました。その改革の内容は期待したいという点が数多くありました。殊に、「議員ボランティア化」と社会保障の項目中で「中間搾取王国である現在の社会保障」という文言に注目しました。後者の場合「現在の社会保障」という限定範囲は取り除くべきでしょう。日本全体が「中間搾取構造」で成立しているのですから。
「ボランティア議会という構想」も楽しいのですが、彼の「外国人参政権には反対」という外交・安全保障での言明には疑問を抱きます。かれは最後に自分のプロフィールで、「昭和23年名古屋市生まれの尾張藩士末裔」と書いています。この自意識は何でしょう。国粋主義を孕んだもので、非常な危険思想が意識下に存在していると考えるべきでしょう。
日本全国に11,000存在する中学校の構成範囲での地域議会という発想は「区民議会」をさらに細分化し、住民の政治参加への意識向上に適う企画だとは思うのですが。思想の根源にあるものが、私には危険さを感じさせられました。
09・05・05 望月
2009年5月5日火曜日
住民自治の裏話ー建前に騙されないために
『大都市のあゆみ』(東京市政調査会編)の第4編(分権改革と21世紀の展望)にある、「分権改革と大都市」(5月30日の学習会の講師である小原隆治さん)と「大都市のこれからー大都市制度の論点」(岩崎恭典)を読みました。
「指定都市にのみ唯一、行政区制度が存在することは、「自治を小さくし」得る制度的な仕組みを持っているという意味で大きなメリットである。特に、行政区制度をどう運用していくのかは、自治体の内部組織であるだけに、首長の意欲いかんによって、「新たな公共空間」を創造する手段として利用可能であり、効果の即効性が期待できるのである」(岩崎、P335)。
阿部手強し、と思います。彼は、川崎自治基本法を作り、それに基づく住民自治の具体的なあり方として「区民議会」を創設しました。そのうえ、「外国人市民代表者会議」まで作り、外国人を含めた住民投票を可能にしたということからして、多くの研究者や活動家、マスコミが、政令都市の中で川崎市は最も住民自治に関心があり、市民の政治参加を実現させていると、「誤解」してもやむをえないですね(それにまして、「議会基本条例」の素案まで準備しているというのですから)。
物事は表面から眺めていては何も実態がわからないということです。私たちが、「多文化共生」を謳う阿部市政の実態を暴いたように(『日本において多文化共生とは何かー在日の経験から』(加藤・崔共編著 新曜社)、また吉井さんが綿密に論証しているように(川崎の「住民投票条例」の問題点や議会の閉鎖性(「探検!地方自治体へ~川崎市政を中心に~」
(http://archive.mag2.com/0000219072/20080403070000000.html))、細部を検証しないと制度や仕組みの本質は見えてきません。まさに、阿部、手強しということです。
阿部が「中央の小泉、川崎の阿部」というスローガンで当選した8年前から、彼は、それまで続いた革新市政を批判し、財政問題の立て直しが急務であるとして行政改革を進めてきました。住民自治の強調もその脈絡で捉える必要があります。即ち、これまでの行政サービスをしていく体力はなくなるので、その分、NPOをはじめたとした民間の力を活用して、市民の政治参加を「責務」とする方向を打ちだしたのです。これが今日のタイトルを「住民自治の裏話」とした理由です。
先の岩崎さんは、学者の立場から、「分権化」の本質を衝きます。その論調は本人の意図とは別に、結果として、阿部市政を支えこれからの方向を指し示すものとなると思われます。
「分権改革の目的は、急速に進む少子・高齢化と今後の人口減少社会に対応して、これまでの行政の進め方を大胆に見直し、これまでと同様のサービスを、公のみが供給する体制の維持が困難になっている以上、公的サービスの供給体制を民とともに創る必要があるとの認識に立つものである」(岩崎、P351)。
「行政区は、もはや、行政組織内分権・都市内分権の一手段ではなく、「民への分権」に対応した、地域自治と協働の拠点であると位置づけ」る必要がある(岩崎、P353)。
「地方自治」が行政の財政状態から、彼らの必要性から強調されている以上、これは表に出る建前をそのまま信用することはできない、という思いがします。公と民の「協働」の前提は、権力をもつ首長や実権をにぎる議員(議会)が本当に開かれた姿勢をもち、民と対等に対話ができる場が保障されているのかという点です。パターナリズム(家父長的温情主義)から、市民に目を向けるというのは、自己正当化・自己保持の観点から言い出されているということを私たちはしっかりと見抜く必要があります。
結論として、住民自治はやはり、住民が声を上げ、住民が対等な立場で公と論議し合う場を提案し具体化させることです。阿部市政が住民自治の在り方として(勝手に、組織を動員して)作り上げた「川崎市区民会議」は、市民の多くはその存在さえ知らず(市民の2割しか知らない)、そこには外国人は一人も参加しておらず(外国人の政治参加を排除する形になっている)、公の、阿部市政のイニシアチブで、自分のやりたいことを進めるための器になっているのです。ここをどのように突破できるのか、これが今回の市長選を前にして私たちが考え抜かねばならない、最大の課題のひとつです。
5月30日の小原隆治さん、6月6日の斎藤純一さんをお呼びしての学習会で、しっかりと議論をしたいと思います。
崔 勝久
「指定都市にのみ唯一、行政区制度が存在することは、「自治を小さくし」得る制度的な仕組みを持っているという意味で大きなメリットである。特に、行政区制度をどう運用していくのかは、自治体の内部組織であるだけに、首長の意欲いかんによって、「新たな公共空間」を創造する手段として利用可能であり、効果の即効性が期待できるのである」(岩崎、P335)。
阿部手強し、と思います。彼は、川崎自治基本法を作り、それに基づく住民自治の具体的なあり方として「区民議会」を創設しました。そのうえ、「外国人市民代表者会議」まで作り、外国人を含めた住民投票を可能にしたということからして、多くの研究者や活動家、マスコミが、政令都市の中で川崎市は最も住民自治に関心があり、市民の政治参加を実現させていると、「誤解」してもやむをえないですね(それにまして、「議会基本条例」の素案まで準備しているというのですから)。
物事は表面から眺めていては何も実態がわからないということです。私たちが、「多文化共生」を謳う阿部市政の実態を暴いたように(『日本において多文化共生とは何かー在日の経験から』(加藤・崔共編著 新曜社)、また吉井さんが綿密に論証しているように(川崎の「住民投票条例」の問題点や議会の閉鎖性(「探検!地方自治体へ~川崎市政を中心に~」
(http://archive.mag2.com/0000219072/20080403070000000.html))、細部を検証しないと制度や仕組みの本質は見えてきません。まさに、阿部、手強しということです。
阿部が「中央の小泉、川崎の阿部」というスローガンで当選した8年前から、彼は、それまで続いた革新市政を批判し、財政問題の立て直しが急務であるとして行政改革を進めてきました。住民自治の強調もその脈絡で捉える必要があります。即ち、これまでの行政サービスをしていく体力はなくなるので、その分、NPOをはじめたとした民間の力を活用して、市民の政治参加を「責務」とする方向を打ちだしたのです。これが今日のタイトルを「住民自治の裏話」とした理由です。
先の岩崎さんは、学者の立場から、「分権化」の本質を衝きます。その論調は本人の意図とは別に、結果として、阿部市政を支えこれからの方向を指し示すものとなると思われます。
「分権改革の目的は、急速に進む少子・高齢化と今後の人口減少社会に対応して、これまでの行政の進め方を大胆に見直し、これまでと同様のサービスを、公のみが供給する体制の維持が困難になっている以上、公的サービスの供給体制を民とともに創る必要があるとの認識に立つものである」(岩崎、P351)。
「行政区は、もはや、行政組織内分権・都市内分権の一手段ではなく、「民への分権」に対応した、地域自治と協働の拠点であると位置づけ」る必要がある(岩崎、P353)。
「地方自治」が行政の財政状態から、彼らの必要性から強調されている以上、これは表に出る建前をそのまま信用することはできない、という思いがします。公と民の「協働」の前提は、権力をもつ首長や実権をにぎる議員(議会)が本当に開かれた姿勢をもち、民と対等に対話ができる場が保障されているのかという点です。パターナリズム(家父長的温情主義)から、市民に目を向けるというのは、自己正当化・自己保持の観点から言い出されているということを私たちはしっかりと見抜く必要があります。
結論として、住民自治はやはり、住民が声を上げ、住民が対等な立場で公と論議し合う場を提案し具体化させることです。阿部市政が住民自治の在り方として(勝手に、組織を動員して)作り上げた「川崎市区民会議」は、市民の多くはその存在さえ知らず(市民の2割しか知らない)、そこには外国人は一人も参加しておらず(外国人の政治参加を排除する形になっている)、公の、阿部市政のイニシアチブで、自分のやりたいことを進めるための器になっているのです。ここをどのように突破できるのか、これが今回の市長選を前にして私たちが考え抜かねばならない、最大の課題のひとつです。
5月30日の小原隆治さん、6月6日の斎藤純一さんをお呼びしての学習会で、しっかりと議論をしたいと思います。
崔 勝久
2009年5月4日月曜日
連休閑話ー暇つぶしに読んだ本、河村たかし伝
河村たかし伝、言及せずに終わらせようとしたのですが、
やっぱり、良心が疼きます。
河村たかし『おい河村、おみゃあ、いつになったら総理に
なるんだ』 (KKロングセラーズ)
私の感想を読んで河村たかしの本を買う人がいるかも
知れないので、一言。
彼は危険人物です。熱血漢で、正義感の強い男で
あるということは認めましょう。10%の減税、「地方委員会」
の設立、これは公約ですから推移を見るしかありません。
(http://anti-kyosei.blogspot.com/2009/04/blog-post_27.html)
彼は本の最後で、南京の虐殺を否認し、靖国神社への首相参拝を
肯定します。そしていつまで中国に謝罪するのかと、自民の右翼
顔負けの論陣を張っているのです。団塊の世代で「左翼教育」を
受けたことから、いろんな価値観(歴史観)を生徒に教えてほしい
というところはまあ、黙認しても、自分の親父が南京事件の後、
南京の中国人からよくしてもらったから、虐殺はなかった、
あれは「南京政府の人間が「宣伝」したプロパガンダという
可能性もある」とまで書いています。(河村はそんな男です)
河村は、住民自治の在り方として、外国人の政治参加を
認め、「当然の法理」を否定して外国籍公務員への差別を
なくす(国籍条項の撤廃)宣言をするでしょうか、まあ、
やらないですね、どうでしょうか。
--
崔 勝久
やっぱり、良心が疼きます。
河村たかし『おい河村、おみゃあ、いつになったら総理に
なるんだ』 (KKロングセラーズ)
私の感想を読んで河村たかしの本を買う人がいるかも
知れないので、一言。
彼は危険人物です。熱血漢で、正義感の強い男で
あるということは認めましょう。10%の減税、「地方委員会」
の設立、これは公約ですから推移を見るしかありません。
(http://anti-kyosei.blogspot.com/2009/04/blog-post_27.html)
彼は本の最後で、南京の虐殺を否認し、靖国神社への首相参拝を
肯定します。そしていつまで中国に謝罪するのかと、自民の右翼
顔負けの論陣を張っているのです。団塊の世代で「左翼教育」を
受けたことから、いろんな価値観(歴史観)を生徒に教えてほしい
というところはまあ、黙認しても、自分の親父が南京事件の後、
南京の中国人からよくしてもらったから、虐殺はなかった、
あれは「南京政府の人間が「宣伝」したプロパガンダという
可能性もある」とまで書いています。(河村はそんな男です)
河村は、住民自治の在り方として、外国人の政治参加を
認め、「当然の法理」を否定して外国籍公務員への差別を
なくす(国籍条項の撤廃)宣言をするでしょうか、まあ、
やらないですね、どうでしょうか。
--
崔 勝久
2009年5月3日日曜日
連休閑話ー暇つぶしに読んだ本

奥様のおかげで連休の始まる前に小旅行に行ってきました。
浅間山のふもとを越え、万座温泉で乳白色の温泉を
堪能し、3泊4日で普段は読まない本を読みました。
1.福岡伸一『動的平衡』(木楽舎)
2.宮台信司『日本の難点』(幻冬舎)
3.岡田温司『処女懐胎ー描かれた「奇跡」と「聖家族」』(中央新書)
4.河村たかし『おい河村、おみゃあ、いつになったら総理になるんだ』
(KKロングセラーズ)
福岡伸一のこの本は本日の朝日の「読書」で書評に載っていましたが、若干シニカルな論調でしたね。私はおもしろく読みました。彼が訳したという象や豚の本は是非、読もうと思いました(宣伝上手ですね)。
朝日では、「変わるほど、変わらない」という最近の「流行り」のひとつとして紹介していますが、その言葉では私の感じたことは表せない感じです。「時間」という概念を入れ、人間を部品の集まりとして見る見方を批判するのですが、私には説得力ある説明でした。
宮台伸一は、50代初めの社会学者がどのようなことを書いているのかこれまで食べず嫌いだったので、思わず買ってしましました。「通読すれば眩暈がするでしょうが・・・」と宣伝にありますが、私は全く眩暈をすることなく、通読しました。「救国の書」らしいのですが、私はそれほど感心しませんでした。批判が多いようですが、上野千鶴子の『ナショナリズムとジェンダー』を読んだときのような強い印象はありません。
ところどころいい兄貴的な言い方で(所謂大学の教授の権威ぶったところはなく)、世相を切り、豊富な知識で説明します。しかしつまるところ、彼は憲法9条「改正」に賛成し、遺伝子組み換えにも賛同します(これはさすがに専門家の福岡伸一の警告の方に分がありそうですが)。
最後には、本当にできる学生(東大のトップクラス?)は、利己的でなく、利他的で、他者への影響力を持つと締めくくります(これって、まさか宮台本人のことを言っているんじゃないでしょうね)。これは一種の、
洗練されたもっともらしい保守に流れる「説教」と読みました。
『処女懐胎』も説得的です。豊富な絵画をいれながら(高くともすべてカラーであったほうがよかった)、イエスの母のマリア、「義父」のヨセフ、マリアの母のアンナについて、歴史的に、民俗的にどのように
取り扱われてきたのかを説明します。マリアがセックスなしにイエスを産んだのであれば、彼女はどのように特殊な人間であったのか説明されなくとはならず、また当然、その母親のアンナも普通の女性であっては
いけないわけで(アンナもまたセックスなしに生まれたことになっている)、聖書に言及はなくとも(2世紀の「ヤコブ原福音書」では詳しく書かれているとのこと)ヨセフの「苦悩」とアンナについては、一般民衆に大きな影響力のあったことがわかりました。
カトリックだけではなく、あのルターもアンナ信仰者だったと知り(未確認)、教義に表わされ理屈で固められた信仰理解の裏に、民衆の素朴な思いがその時代の、家父長的あるいは支配的なイデオロギーのなかで
育まれていたことがよくわかりました。
河村たかしの本は南高校の跡地のことで(今はその過程で発生した石綿のことで)日々格闘している渡辺さんの紹介なので、読みました。河村たかしが南高校に来て一緒に座り込みをしたとのことです(河村はしかし、座り込むは敗北と断定していますが・・・)。
彼がどのようにして古紙業の息子として国会議員にまでなっていったのか、国会委員と官僚の在り方に何故批判的なのか、よくわかりました。念願の名古屋市長になったわけで、この本の内容が本当で、本人が本当に市長として既成の政治の在り方に対して、橋下や東国原とは違った形で闘うのか、期待したいですね。
彼の公約は面白く読んだので
(http://anti-kyosei.blogspot.com/2009/04/blog-post_27.html)、
わたしたちとの接点がありうるのか、見てみましょう(ところで、私は彼に当選祝いとともに、「国籍条項」についての質問をメールしました、返事は来るでしょうか?)
日本は借金国家で、「国債は悪」とするのは「財務省コミンテルンの陰謀」とまで言い切って、市民税10%を下げることを公約にしたことを思いだしました。山家悠紀夫という「偉い」学者が、同じようなことを
書いていたことを思い出しました(『「構造改革」という幻想』(岩波書店)。もう一度読み直します。沼尾さん、どうなんでしょかね、これって?
さて、これからまた元のむつかしい本にとりかかります。手元には、『大都市のあゆみ』((財)東京市政調査会編)が待っています。これで「分権化」の流れがわかるのでしょうか、またそこでは外国人の政治参加を承諾するような議論になっているのでしょうか?
--
崔 勝久
SK Choi
skchoi777@gmail.com
携帯:090-4067-9352
Jさん一家のイギルス便りーその(1)あれれ、何か違うな
イギリスに留学しているJさんからの便りを御本人の承諾を得て
ブログに掲載いたします。
彼女は日本留学の経験もあり、私たちの川崎での運動に関心を
もってくださり、それ以来のお付き合いです。
韓国に帰国後、日本での経験を生かし、在日問題に取り組む
運動をしてこられました。
彼女と仲間は、韓国政府に海外韓国人に関する立法化案を
出したり、国会議員に働きかけたり、東京都の民族学校と京都の
ウトロ地区の問題では韓国での取り組みの中心的な働きをして
こられました。
その彼女がご主人のイギリスに留学について行かれ、そこで
目にしたものをメールで送っていただくことにしました。
今回はその第一回目です。
崔 勝久
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
崔さん、メールありがとうございます!
ご活動はメールやブログで見ております。
イギリスは日本や韓国より外国人に対する認識や待遇が
進んでいるようです。
外国籍でも一定の条件(住民経歴・年数・英語能力)を
果たせば永住権が得られ、参政権が得られます。
アイルランドかスコットランドでは、永住権がない人でも
参政権を付与する方針に変わったと聞きました。
なにより、入国してまもない自分も医療サービスを無料
でもらえるし、子供も公立学校にたやすく入れます。
学校や病院がビザーなどのチェックはしません。
ただ、地域の住民(定着して住んでいる)であるかどうかを
確認するだけです。
また、差別的な発言などに対しては、差別をしなかったということを
証明できなければ、刑事罰に処されます。
過去数年、新自由主義や米国発のテロ騒ぎで
イギリスにも外国人に対する態度が多少厳しくなっている
感じもあるのですが、基本的なところは、日本や韓国とは大きく
違うようです。韓国は5年以上居住の外国人に地方参政権を
与えているのですが。
ともかく、詳しいことは、もっと調べや勉強が必要ですけれども、
イギリスやEUは進んでいるに違いありませんね。
ところで、私と家族はなんとかイギリス生活に慣れつつあります。
韓国を離れて住んでいることはいいところもたくさんありますが、
やはり、常に、「緊張感」がありますね。
でも、まあ元気ですごしています。
機会がありましたら、休みのためにでも来てください。
それでは、また。Jより
ブログに掲載いたします。
彼女は日本留学の経験もあり、私たちの川崎での運動に関心を
もってくださり、それ以来のお付き合いです。
韓国に帰国後、日本での経験を生かし、在日問題に取り組む
運動をしてこられました。
彼女と仲間は、韓国政府に海外韓国人に関する立法化案を
出したり、国会議員に働きかけたり、東京都の民族学校と京都の
ウトロ地区の問題では韓国での取り組みの中心的な働きをして
こられました。
その彼女がご主人のイギリスに留学について行かれ、そこで
目にしたものをメールで送っていただくことにしました。
今回はその第一回目です。
崔 勝久
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
崔さん、メールありがとうございます!
ご活動はメールやブログで見ております。
イギリスは日本や韓国より外国人に対する認識や待遇が
進んでいるようです。
外国籍でも一定の条件(住民経歴・年数・英語能力)を
果たせば永住権が得られ、参政権が得られます。
アイルランドかスコットランドでは、永住権がない人でも
参政権を付与する方針に変わったと聞きました。
なにより、入国してまもない自分も医療サービスを無料
でもらえるし、子供も公立学校にたやすく入れます。
学校や病院がビザーなどのチェックはしません。
ただ、地域の住民(定着して住んでいる)であるかどうかを
確認するだけです。
また、差別的な発言などに対しては、差別をしなかったということを
証明できなければ、刑事罰に処されます。
過去数年、新自由主義や米国発のテロ騒ぎで
イギリスにも外国人に対する態度が多少厳しくなっている
感じもあるのですが、基本的なところは、日本や韓国とは大きく
違うようです。韓国は5年以上居住の外国人に地方参政権を
与えているのですが。
ともかく、詳しいことは、もっと調べや勉強が必要ですけれども、
イギリスやEUは進んでいるに違いありませんね。
ところで、私と家族はなんとかイギリス生活に慣れつつあります。
韓国を離れて住んでいることはいいところもたくさんありますが、
やはり、常に、「緊張感」がありますね。
でも、まあ元気ですごしています。
機会がありましたら、休みのためにでも来てください。
それでは、また。Jより
市議会の中に準区議会を創設~川崎市議会改革チャレンジ案(1)
みなさんへ
いよいよ連休に突入しましたが、みなさんはどのように
過ごされるのでしょうか。
地方自治体の在り方を変革すべきという思いが、うねりのように
全国的に出始めてきているように感じます。一般市民が政治に参加
できていない、これまでの地方自治の仕組みではだめだという
思いなのでしょう。
川崎市議会改革の在り方をこの間提案されてきた吉井さんから
具体的な改革案が提案されましたので、転送させていただきます。
これまで他地方で実施された「区民協議会」や、提案だけに
終わった京都案、名古屋で新たに河村ただしが公約とした掲げた
「地方委員会」案がありますが、吉井さんはそれらを全て踏まえた
上で、川崎市の改革案を提案されるのだと期待しています。
私としては、未だどこにおいても実施されず、提案もされていない
「外国人の政治参加」が吉井案でどのように提示されるのか、
楽しみです。「外国人の政治参加」と外国籍公務員の権利制限は
表裏一体です。これまでの最大の壁は、日本政府の「当然の法理」
見解でした。即ち、「公権力の行使」と「公の意思形成」は
日本国籍者に限るというものです。
最高裁判決は外国籍者の地方参政権を承認しました。
しかし川崎においては、外国人への「門戸の開放」を実施したと
いわれていますが、実際は、「当然の法理」を前提にした、
昇進と職務の制限を前提にしたものでした。その上、「外国人市民」
という特別の概念を作りだし、日本人市民と区別しています
(『日本において多文化共生とは何かー在日の経験から』(崔・加藤
共編著 新曜社)。
分権化という大きな流れが、日本の「外国人排除」というこれまでの
仕組みを根底から払拭するのか(憲法は禁止していない!)、
これまで通り、国政は元より、地方自治においても政治参加を
日本人に限定するのか、吉井案ではこの点を明確にしていただきたい
と願います。国籍条項は撤廃するという一言が入るのかどうか、
という一点です。
崔 勝久
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
探検!地方自治体へ~川崎市政を中心に~ 第87号 09/05/03
★市議会の中に準区議会を創設~川崎市議会改革チャレンジ案(1)~★
1.要約
2.これまでの経緯
3.指定市の中の市議会
4.準区議会の中味
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
1.要約
川崎市は人口140万人に到達した。しかし、市議会があるだけという旧態依然とした状況で、市民の政治参加の機会は非常に乏しい。7区に分かれ、平均20万人の人口であれば、特例市と同じである。そこに区議会があるのが必然であろう。これはお隣の横浜市(人口365万人、18区)も含めて、どこの指定市でも共通の課題である。
そこで、「市議会の中に準区議会を創設」を提案する。“準区議会”はその言葉通り、行政区としての区の独立を明確に志向する考え方であり、その表現である。「各区委員会」では表現しきれない感覚、すなわち「区の独立=住民自治の拡大」を目指す言葉として“準区議会”辿りついたのが最大にポイントである。
次の機会に論ずるが、横浜市が1月に提起した「大都市制度」においても“区”はないがしろにされ、横浜市という「大都市」に呑み込まれたままになる。このままでは指定市の住民自治は危機的状況になる!
2.これまでの考え方
川崎市議会改革、何を、どのように進めるか(1)~議会基本条例への道~
http://www.h7.dion.ne.jp/~as-uw/images/mail_magazine/77.html
川崎市議会改革、何を、どのように進めるか(2)~議会基本条例への道~
http://www.h7.dion.ne.jp/~as-uw/images/mail_magazine/78.html
上記の報告で、議会改革の内容について以下の考え方を示した。
1)内部改革「議事機関のあるべき姿へ」
現状:三無状態 提案、討論、説明無し
2)権限拡大「議会を市長と対等の立場へ」
現状:圧力団体 行政への要望中心
3)住民参加「多様な双方向システムへ」
現状:一方通行 公式ルートは請願・陳情
4)地域自治「区議会を指向した運営形態」
現状:主体不在 地域課題が埋もれる
その後「川崎市議会議員と語る会実行委員有志」のなかで議論を進め、特に4)については指定市特有であり、住民自治としても議論する必要があるとの考え方でまとまった。それが、“準区議会”の発想である。
川崎市は人口140万人に到達した。一般会計予算5,800億円のうち、個人市民税が20%を占めるのであるから、人口が増えることは市長にとってウェルカムであり、そのような表現を記者会見で述べていたとの報道である。しかし、市議会があるだけという旧態依然とした状況で、市民の政治参加の機会は非常に乏しい。7区に分かれ、平均20万人の人口であれば、特例市に相当する。そこに区議会があるのが必然であろう。これはお隣の横浜市(人口365万人、18区)も含めて、どこの指定市でも共通の課題である。
そこで、先に廣瀬・法大教授、岩永多摩市議会議員をお迎えして開催したシンポジウム、「市民による“議会改革チャレンジ案”」において以下の提案をおこなった。
(議会の構成) 1.市議会の中に準区議会を創設
(住民主権) 2.情報の開示から循環へ
3.バリアフリーの住民参加
(議会の機能) 4.討論から意思決定まで
5.反問権?討論権!!
今回は1.について内容を説明し、続いて次回以降、2.~5.を説明していく。2.~5.は多くの自治体での議会改革でも叫ばれ、実践されてきたことを川崎市での具体的な課題として考えたものであり、これも指定市の事情を部分的に反映している内容である。
前回、報告したように川崎市議会は「議会のあり方検討プロジェクト」による非公開審議で遂に素案策定まできてしまった。市民への説明会も何もなく、パブリックコメントの〆切が5/22に設定されている。従って、これに対応して素案の内容についても合わせて検討する必要がある。とは言っても、今回の「市議会の中に準区議会を創設」については討論された形跡はどこにも見あたらないので、コメントもできない。
3.指定市の中の市議会
神奈川県は人口900万人、二つの指定市である横浜市(人口360万人)と川崎市(人口140万人)で人口の過半数を占める。更に、相模原市(人口70万人)が指定市へ移行することが予定されている。
残りの30市町村の中には、中核市(人口30人万以上)として横須賀市、特例市(人口20人万以上)として平塚市、厚木市、茅ヶ崎市がある。これを含めて平均人口を比較すると30市町村が11万人に対し、横浜市及び川崎市の区は全部で25区、平均人口20万人である。区は平均的な人口で指定市以外の平均を上回り、特例市並の人口である。
都道府県は広域自治体であり、その下に基礎自治体である市町村が『住民にいちばん身近な地方政府』として配置され、しかるべき事務事業の移管を受けている。指定市も基本的に基礎自治体であり、『住民にいちばん身近な地方政府』である。しかし、警察、高校等を除くほとんどの事務事業を行っており、県に対してほぼ独立運営している。
すなわち、指定市は『住民にいちばん身近な地方政府』である基礎自治体でありながら、実質的には都道府県並の広域自治体の仕事を行っている。例えてみるなら、イソップ物語の“こうもり”であり、「けもの」でもあるし、「鳥」でもあるのだ。そう考えると、広域自治体の中の市と同じように、指定市の中の区は少なくとも現段階で、特例市並の事務事業を行い、選挙による区長及び区議会を構成しても良いの
である。
これが道州制になれば、県、指定市はすべて廃止され、区がすべて市になるはずである。川崎市が廃止され、麻生市、多摩市、宮前市、高津市、中原市、幸市、川崎市である。尤も多摩市は東京都多摩市とかぶるから登戸市かもしれないし、川崎市は新川崎市であっても良い。
ここで大切なことは『住民にいちばん身近な地方政府』の規模に対する考え方である。身近という言葉を議会活動に引き写すと、“予算案の全体を把握し、コントロールできる範囲”があげられる。
議員各人が「全体を把握」していることが必要であって、会派が存在していてもできるたけ個人がそれぞれ判断することが住民自治へ繋がる道だからである。
例えば、東京都多摩市は先にも報告したように今年度予算をこの3月議会で修正可決した(84号「多摩市議会に学ぶ~予算案修正可決~」)。
http://www.h7.dion.ne.jp/~as-uw/images/mail_magazine/84.html
その修正案のなかには「高齢者おむつ支給事業」、「聴覚障がい者タクシー代・ガソリン費助成事業」の見直し案が入っている。これが“全体を把握”の良い例である。おそらく、声を上げられない高齢者、聴覚障がい者まで視野に入っているのであろう。なお、多摩市議会のH21年度予算修正議決に関して、例えば多摩市議会議員・橋本由美子さんのブログ、次の文章を参照「えっ! なんか変 教育の施策充実を喜ばない「多摩市教育委員会」」
http://yumiko001.exblog.jp/10104789/
ここまで来れば「人口(密度)と事務事業の質量」がポイントであって、議員定数の問題ではないことは明らかであろう。議論として良く引き合いに出されるのは、議員ひとり当りの人口に焼き直して比較することである。川崎市は140万人/63名=2.2万人/議員、横浜市は365万人/92名=4.0万人/議員(定数削減により、次回選挙から86名、4.2万人/議員)である。議員の人数を増やせば議会として市に対する理解が深まるかといえばそうではない。全体像が掴めていない議員が増えるだけ、議論がまとまらないのがオチである。
4.“準区議会”の内容
繰り返すが、 「市議会の中に準区議会を創設」は指定市として特有なことである。例えば、「各区委員会」を常任委員会であれ、特別委員会であれ、設置することである。同じような考え方は提案されていると思われる。
しかし、“準区議会”はその言葉通り、区の行政区としての独立を明確に志向する考え方であり、その表現である。「各区委員会」では表現しきれない感覚、すなわち、「区の独立=住民自治の拡大」を目指す言葉として“準区議会”辿りついたのが最大のポイントである。
指定市・川崎市は“住民にいちばん身近な地方政府”であると共に、東京都と横浜市に挟まれた首都圏と地域として140万人の地域政治を担う。東京都周辺の地域と同じように川崎都民の居住地域でもある。従って、「政策課題」と「地域課題」とをクロスオーバーするような複眼的視野を必要とする。
現在の常任委員会(総務、市民、健康福祉、建設、まちづくり)、特別委員会(予算、決算)に加えて各区特別委員会(麻生区、多摩区、宮前区、高津区、中原区、幸区、川崎区)を先ずは設置する必要がある。これが準区議会の具体的な姿である。その中で、各区特別委員会の仕事の中味と運営アプローチは以下のことが考えられる。
特別委員会の仕事
1)区に関連する請願・陳情等を審議
2)区計画、地域での施策を監視・評価
3)区予算並びに関連予算の審議、修正案作成
特別委員会の運営
基本的には通常の委員会と変わりないが、その中で、「住民自治の学校」として
住民参加を積極的にトライする。例えば、以下である。
1)請願・陳情の際の提出者の発言確保
2)議会報告会の実施
3)傍聴者の意見表明(福島町議会での「参画」に相当)
4)無作為抽出等も含めた住民との対話集会
要は不特定の住民と対話する覚悟ができているか、ということに尽きる。また、これとは別に市議会として道州制を視野、区の運営、区長・区議会の権限等検討が必要である。
先にも述べたように、現状は東京都23区と同じように、「特別区―事務事業の移管―区長、区議会議員の選挙」のシステムへ少しでも近づけるように積み上げておくことが大切で、「準区議会」を設置しることによって市議会での準備は整えたことになり、後は、市から区への権限委譲を促進することになる。このためには、特に予算案から区別予算の「款」を準区議会で審議するだけでなく、関連する項目、例えばその区で実施する投資的経費等も修正を視野に審議することが重要になる。このことによって、区議会と区長等が討論することになり、実質的に区の自治を進めることになる。更に、「住民自治の学校」として住民参加を推進していくことにより、住民が自治の具体的活動を身につけていくであろう。
現在、市から区への権限委譲は僅かである。仕事、人事を含めて、区長の存在が見えるように権限を振るわなければ区の独立はあり得ない。独任制としての首長制度は階層ごとに権限委譲を行い、住民との対話をおこなうようにすることが住民自治の本質に近づく道である。それをせず、「区民会議」を設置、住民をその委員に任命して市長の諮問機関にし、更に、実質的に予算の一部を裁量させたとしても、ごく一部の住民が予算をめがけて参加するだけで、バラマキ行政の変形版にいきついてしまう。市長による住民参加のPRに終始して、結局、住民自治に近づかない。
区の住民代表機能は議事機関である議会によってのみ可能であり、その第一歩が“準区議会”の設置であることを改めて強調したい。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
編集発行人 吉井俊夫
ご意見・ご感想はメールでどうぞ t_yoshii@hotmail.com
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
いよいよ連休に突入しましたが、みなさんはどのように
過ごされるのでしょうか。
地方自治体の在り方を変革すべきという思いが、うねりのように
全国的に出始めてきているように感じます。一般市民が政治に参加
できていない、これまでの地方自治の仕組みではだめだという
思いなのでしょう。
川崎市議会改革の在り方をこの間提案されてきた吉井さんから
具体的な改革案が提案されましたので、転送させていただきます。
これまで他地方で実施された「区民協議会」や、提案だけに
終わった京都案、名古屋で新たに河村ただしが公約とした掲げた
「地方委員会」案がありますが、吉井さんはそれらを全て踏まえた
上で、川崎市の改革案を提案されるのだと期待しています。
私としては、未だどこにおいても実施されず、提案もされていない
「外国人の政治参加」が吉井案でどのように提示されるのか、
楽しみです。「外国人の政治参加」と外国籍公務員の権利制限は
表裏一体です。これまでの最大の壁は、日本政府の「当然の法理」
見解でした。即ち、「公権力の行使」と「公の意思形成」は
日本国籍者に限るというものです。
最高裁判決は外国籍者の地方参政権を承認しました。
しかし川崎においては、外国人への「門戸の開放」を実施したと
いわれていますが、実際は、「当然の法理」を前提にした、
昇進と職務の制限を前提にしたものでした。その上、「外国人市民」
という特別の概念を作りだし、日本人市民と区別しています
(『日本において多文化共生とは何かー在日の経験から』(崔・加藤
共編著 新曜社)。
分権化という大きな流れが、日本の「外国人排除」というこれまでの
仕組みを根底から払拭するのか(憲法は禁止していない!)、
これまで通り、国政は元より、地方自治においても政治参加を
日本人に限定するのか、吉井案ではこの点を明確にしていただきたい
と願います。国籍条項は撤廃するという一言が入るのかどうか、
という一点です。
崔 勝久
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
探検!地方自治体へ~川崎市政を中心に~ 第87号 09/05/03
★市議会の中に準区議会を創設~川崎市議会改革チャレンジ案(1)~★
1.要約
2.これまでの経緯
3.指定市の中の市議会
4.準区議会の中味
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
1.要約
川崎市は人口140万人に到達した。しかし、市議会があるだけという旧態依然とした状況で、市民の政治参加の機会は非常に乏しい。7区に分かれ、平均20万人の人口であれば、特例市と同じである。そこに区議会があるのが必然であろう。これはお隣の横浜市(人口365万人、18区)も含めて、どこの指定市でも共通の課題である。
そこで、「市議会の中に準区議会を創設」を提案する。“準区議会”はその言葉通り、行政区としての区の独立を明確に志向する考え方であり、その表現である。「各区委員会」では表現しきれない感覚、すなわち「区の独立=住民自治の拡大」を目指す言葉として“準区議会”辿りついたのが最大にポイントである。
次の機会に論ずるが、横浜市が1月に提起した「大都市制度」においても“区”はないがしろにされ、横浜市という「大都市」に呑み込まれたままになる。このままでは指定市の住民自治は危機的状況になる!
2.これまでの考え方
川崎市議会改革、何を、どのように進めるか(1)~議会基本条例への道~
http://www.h7.dion.ne.jp/~as-uw/images/mail_magazine/77.html
川崎市議会改革、何を、どのように進めるか(2)~議会基本条例への道~
http://www.h7.dion.ne.jp/~as-uw/images/mail_magazine/78.html
上記の報告で、議会改革の内容について以下の考え方を示した。
1)内部改革「議事機関のあるべき姿へ」
現状:三無状態 提案、討論、説明無し
2)権限拡大「議会を市長と対等の立場へ」
現状:圧力団体 行政への要望中心
3)住民参加「多様な双方向システムへ」
現状:一方通行 公式ルートは請願・陳情
4)地域自治「区議会を指向した運営形態」
現状:主体不在 地域課題が埋もれる
その後「川崎市議会議員と語る会実行委員有志」のなかで議論を進め、特に4)については指定市特有であり、住民自治としても議論する必要があるとの考え方でまとまった。それが、“準区議会”の発想である。
川崎市は人口140万人に到達した。一般会計予算5,800億円のうち、個人市民税が20%を占めるのであるから、人口が増えることは市長にとってウェルカムであり、そのような表現を記者会見で述べていたとの報道である。しかし、市議会があるだけという旧態依然とした状況で、市民の政治参加の機会は非常に乏しい。7区に分かれ、平均20万人の人口であれば、特例市に相当する。そこに区議会があるのが必然であろう。これはお隣の横浜市(人口365万人、18区)も含めて、どこの指定市でも共通の課題である。
そこで、先に廣瀬・法大教授、岩永多摩市議会議員をお迎えして開催したシンポジウム、「市民による“議会改革チャレンジ案”」において以下の提案をおこなった。
(議会の構成) 1.市議会の中に準区議会を創設
(住民主権) 2.情報の開示から循環へ
3.バリアフリーの住民参加
(議会の機能) 4.討論から意思決定まで
5.反問権?討論権!!
今回は1.について内容を説明し、続いて次回以降、2.~5.を説明していく。2.~5.は多くの自治体での議会改革でも叫ばれ、実践されてきたことを川崎市での具体的な課題として考えたものであり、これも指定市の事情を部分的に反映している内容である。
前回、報告したように川崎市議会は「議会のあり方検討プロジェクト」による非公開審議で遂に素案策定まできてしまった。市民への説明会も何もなく、パブリックコメントの〆切が5/22に設定されている。従って、これに対応して素案の内容についても合わせて検討する必要がある。とは言っても、今回の「市議会の中に準区議会を創設」については討論された形跡はどこにも見あたらないので、コメントもできない。
3.指定市の中の市議会
神奈川県は人口900万人、二つの指定市である横浜市(人口360万人)と川崎市(人口140万人)で人口の過半数を占める。更に、相模原市(人口70万人)が指定市へ移行することが予定されている。
残りの30市町村の中には、中核市(人口30人万以上)として横須賀市、特例市(人口20人万以上)として平塚市、厚木市、茅ヶ崎市がある。これを含めて平均人口を比較すると30市町村が11万人に対し、横浜市及び川崎市の区は全部で25区、平均人口20万人である。区は平均的な人口で指定市以外の平均を上回り、特例市並の人口である。
都道府県は広域自治体であり、その下に基礎自治体である市町村が『住民にいちばん身近な地方政府』として配置され、しかるべき事務事業の移管を受けている。指定市も基本的に基礎自治体であり、『住民にいちばん身近な地方政府』である。しかし、警察、高校等を除くほとんどの事務事業を行っており、県に対してほぼ独立運営している。
すなわち、指定市は『住民にいちばん身近な地方政府』である基礎自治体でありながら、実質的には都道府県並の広域自治体の仕事を行っている。例えてみるなら、イソップ物語の“こうもり”であり、「けもの」でもあるし、「鳥」でもあるのだ。そう考えると、広域自治体の中の市と同じように、指定市の中の区は少なくとも現段階で、特例市並の事務事業を行い、選挙による区長及び区議会を構成しても良いの
である。
これが道州制になれば、県、指定市はすべて廃止され、区がすべて市になるはずである。川崎市が廃止され、麻生市、多摩市、宮前市、高津市、中原市、幸市、川崎市である。尤も多摩市は東京都多摩市とかぶるから登戸市かもしれないし、川崎市は新川崎市であっても良い。
ここで大切なことは『住民にいちばん身近な地方政府』の規模に対する考え方である。身近という言葉を議会活動に引き写すと、“予算案の全体を把握し、コントロールできる範囲”があげられる。
議員各人が「全体を把握」していることが必要であって、会派が存在していてもできるたけ個人がそれぞれ判断することが住民自治へ繋がる道だからである。
例えば、東京都多摩市は先にも報告したように今年度予算をこの3月議会で修正可決した(84号「多摩市議会に学ぶ~予算案修正可決~」)。
http://www.h7.dion.ne.jp/~as-uw/images/mail_magazine/84.html
その修正案のなかには「高齢者おむつ支給事業」、「聴覚障がい者タクシー代・ガソリン費助成事業」の見直し案が入っている。これが“全体を把握”の良い例である。おそらく、声を上げられない高齢者、聴覚障がい者まで視野に入っているのであろう。なお、多摩市議会のH21年度予算修正議決に関して、例えば多摩市議会議員・橋本由美子さんのブログ、次の文章を参照「えっ! なんか変 教育の施策充実を喜ばない「多摩市教育委員会」」
http://yumiko001.exblog.jp/10104789/
ここまで来れば「人口(密度)と事務事業の質量」がポイントであって、議員定数の問題ではないことは明らかであろう。議論として良く引き合いに出されるのは、議員ひとり当りの人口に焼き直して比較することである。川崎市は140万人/63名=2.2万人/議員、横浜市は365万人/92名=4.0万人/議員(定数削減により、次回選挙から86名、4.2万人/議員)である。議員の人数を増やせば議会として市に対する理解が深まるかといえばそうではない。全体像が掴めていない議員が増えるだけ、議論がまとまらないのがオチである。
4.“準区議会”の内容
繰り返すが、 「市議会の中に準区議会を創設」は指定市として特有なことである。例えば、「各区委員会」を常任委員会であれ、特別委員会であれ、設置することである。同じような考え方は提案されていると思われる。
しかし、“準区議会”はその言葉通り、区の行政区としての独立を明確に志向する考え方であり、その表現である。「各区委員会」では表現しきれない感覚、すなわち、「区の独立=住民自治の拡大」を目指す言葉として“準区議会”辿りついたのが最大のポイントである。
指定市・川崎市は“住民にいちばん身近な地方政府”であると共に、東京都と横浜市に挟まれた首都圏と地域として140万人の地域政治を担う。東京都周辺の地域と同じように川崎都民の居住地域でもある。従って、「政策課題」と「地域課題」とをクロスオーバーするような複眼的視野を必要とする。
現在の常任委員会(総務、市民、健康福祉、建設、まちづくり)、特別委員会(予算、決算)に加えて各区特別委員会(麻生区、多摩区、宮前区、高津区、中原区、幸区、川崎区)を先ずは設置する必要がある。これが準区議会の具体的な姿である。その中で、各区特別委員会の仕事の中味と運営アプローチは以下のことが考えられる。
特別委員会の仕事
1)区に関連する請願・陳情等を審議
2)区計画、地域での施策を監視・評価
3)区予算並びに関連予算の審議、修正案作成
特別委員会の運営
基本的には通常の委員会と変わりないが、その中で、「住民自治の学校」として
住民参加を積極的にトライする。例えば、以下である。
1)請願・陳情の際の提出者の発言確保
2)議会報告会の実施
3)傍聴者の意見表明(福島町議会での「参画」に相当)
4)無作為抽出等も含めた住民との対話集会
要は不特定の住民と対話する覚悟ができているか、ということに尽きる。また、これとは別に市議会として道州制を視野、区の運営、区長・区議会の権限等検討が必要である。
先にも述べたように、現状は東京都23区と同じように、「特別区―事務事業の移管―区長、区議会議員の選挙」のシステムへ少しでも近づけるように積み上げておくことが大切で、「準区議会」を設置しることによって市議会での準備は整えたことになり、後は、市から区への権限委譲を促進することになる。このためには、特に予算案から区別予算の「款」を準区議会で審議するだけでなく、関連する項目、例えばその区で実施する投資的経費等も修正を視野に審議することが重要になる。このことによって、区議会と区長等が討論することになり、実質的に区の自治を進めることになる。更に、「住民自治の学校」として住民参加を推進していくことにより、住民が自治の具体的活動を身につけていくであろう。
現在、市から区への権限委譲は僅かである。仕事、人事を含めて、区長の存在が見えるように権限を振るわなければ区の独立はあり得ない。独任制としての首長制度は階層ごとに権限委譲を行い、住民との対話をおこなうようにすることが住民自治の本質に近づく道である。それをせず、「区民会議」を設置、住民をその委員に任命して市長の諮問機関にし、更に、実質的に予算の一部を裁量させたとしても、ごく一部の住民が予算をめがけて参加するだけで、バラマキ行政の変形版にいきついてしまう。市長による住民参加のPRに終始して、結局、住民自治に近づかない。
区の住民代表機能は議事機関である議会によってのみ可能であり、その第一歩が“準区議会”の設置であることを改めて強調したい。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
編集発行人 吉井俊夫
ご意見・ご感想はメールでどうぞ t_yoshii@hotmail.com
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
2009年5月2日土曜日
至急、アクションを!
友人から以下のメールが入りました。
いずれにしても明日の日曜日はNHKを観ましょう!
崔 勝久
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
至急、アクションを!
崔勝久さま
国籍法改正の際の動き、メディアを主要攻撃対象にし
ている在特会の動きなどと重なる動向です。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
NHKスペシャル「シリーズJAPANデビュー」第2回
『天皇と憲法』が5月3日(日)午後9:00~10:13
総合テレビで放送されます。
共同制作に加わった関連会社役員会では、「右翼
などの標的にされる危険性なしとしない」と警告が出され、
電話や担当者に面会を求めてくる場合などに備えて
すでに対策が講じられていると伝えられています。
問い合わせ電話はNHK本体に回すことや万が一担当者
が面会をする場合を想定し、直通電話やメールアドレス
をはずし、プロジェクトJAPANの一員としてのNHKの代表
番号のみの名刺を作るなど。
「天皇と憲法」の内容は以下のように予告されています。
「日本が近代国家の骨格とも言うべき憲法を定めてから
120年。憲法起草者の井上毅が残した6,000点を越える資料、
ドイツなど諸外国に残された資料を掘り起こしどのように
大日本帝国憲法が制定されたかを分析。さらに政党政治
の自滅と天皇絶対主義の国対論の激流をこれまで紹介され
ていない資料によって描き、大日本帝国憲法下の政治体制
がどのように崩壊したかを検証していく」
4月から放送が開始されたこのシリーズを制作する「プロジェ
クトJAPAN」設置のきっかけは、海老沢元NHK会長の置き
土産・「坂の上の雲」(司馬遼太郎原作)のドラマ化だったと
伝えられています。しかしその後の議論で、「坂の上の雲」を
核としながらも「司馬史観」のみでなくドラマの背景をきちんと
伝えるべきであると「日本の近現代史を多角的に描くドキュメン
タリー」を企画、その分野の経験豊富なディレクターもプロジェ
クトに加えられたと聞いています。この企画の深まりにはNHK
の見識が感じられこれから放送されるシリーズへの期待を
抱かせるものです。
しかし、4月に放送された2本の番組は早くも右翼からの激しい
攻撃に晒されました。
「プロローグ戦争と平和の150年」(4日放送)に対しては、
「憲法9条擁護に偏向している」「反日的である」との声が数多く
寄せられ、制作現場からは「視聴者の意見は『賛』『否』真っ
二つだった」と報告されています。
シリーズ「JAPANデビュー」第1回『アジアの一等国』(5日放送)
に対してはさらに激しい攻撃が加えられました。「親日的といわ
れる台湾人に対する侮辱」などの声がNHKに殺到しました。
番組でインタビューに応じた台湾在住の人々を調べ上げた右派
が、「本当にあんなことを言ったのか!」などとしつこく電話する
ような攻撃も台湾現地に押し寄せていると聞きます。
ご存知のように右派メディアからの攻撃も展開されています。
一面トップに「激怒NHK『偏向番組』」と報じた「夕刊フジ」(4/20)、
「歴史歪曲と台湾人が激怒したNHK『超偏向』番組」(「週刊
新潮」4/23)など。
「日本の前途と歴史教育を考える議員の会」「日本李登輝友の
会」などの質問書や抗議声明提出の動きも伝えられています。
現在の事態は、プロジェクトJAPANのこれから放送されるドキュ
メンタリー番組をはさんで、右翼保守勢力と視聴者・市民の間で
激しい綱引きが展開されているというのが率直な感想です。
いま私たちにできるあらゆる手段で、NHKや制作現場がこうした
攻撃にひるむことなく毅然として自主・自律を貫いた制作をつづ
けるよう励ますことが私たちに求められていると思います。
私たちが「放送フォーラム」に招いたNHK現職プロデューサーが、
「視聴者からの反響が100件を越えることが再放送枠獲得の
目安」と語っていたことを思い出します。
5月3日に放送される「天皇と憲法」を多くのみなさんがモニターし、
意見や感想を伝え番組制作者をはげますよう呼びかけたいと思います。
<意見・感想のあて先>
(メール)
NHKオンライン→ドキュメンタリー/教養「NHKスペシャル」
→感想・問い合わせ
http://www.nhk.or.jp/special/onair/090503.html
(FAX) 03-5453-4000
(手紙) 〒150-8001 NHK放送センター
NHKスペシャル『天皇と憲法』担当者行
(電話) 視聴者コールセンター 0570-066-066
または044-871-8100
いずれにしても明日の日曜日はNHKを観ましょう!
崔 勝久
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
至急、アクションを!
崔勝久さま
国籍法改正の際の動き、メディアを主要攻撃対象にし
ている在特会の動きなどと重なる動向です。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
NHKスペシャル「シリーズJAPANデビュー」第2回
『天皇と憲法』が5月3日(日)午後9:00~10:13
総合テレビで放送されます。
共同制作に加わった関連会社役員会では、「右翼
などの標的にされる危険性なしとしない」と警告が出され、
電話や担当者に面会を求めてくる場合などに備えて
すでに対策が講じられていると伝えられています。
問い合わせ電話はNHK本体に回すことや万が一担当者
が面会をする場合を想定し、直通電話やメールアドレス
をはずし、プロジェクトJAPANの一員としてのNHKの代表
番号のみの名刺を作るなど。
「天皇と憲法」の内容は以下のように予告されています。
「日本が近代国家の骨格とも言うべき憲法を定めてから
120年。憲法起草者の井上毅が残した6,000点を越える資料、
ドイツなど諸外国に残された資料を掘り起こしどのように
大日本帝国憲法が制定されたかを分析。さらに政党政治
の自滅と天皇絶対主義の国対論の激流をこれまで紹介され
ていない資料によって描き、大日本帝国憲法下の政治体制
がどのように崩壊したかを検証していく」
4月から放送が開始されたこのシリーズを制作する「プロジェ
クトJAPAN」設置のきっかけは、海老沢元NHK会長の置き
土産・「坂の上の雲」(司馬遼太郎原作)のドラマ化だったと
伝えられています。しかしその後の議論で、「坂の上の雲」を
核としながらも「司馬史観」のみでなくドラマの背景をきちんと
伝えるべきであると「日本の近現代史を多角的に描くドキュメン
タリー」を企画、その分野の経験豊富なディレクターもプロジェ
クトに加えられたと聞いています。この企画の深まりにはNHK
の見識が感じられこれから放送されるシリーズへの期待を
抱かせるものです。
しかし、4月に放送された2本の番組は早くも右翼からの激しい
攻撃に晒されました。
「プロローグ戦争と平和の150年」(4日放送)に対しては、
「憲法9条擁護に偏向している」「反日的である」との声が数多く
寄せられ、制作現場からは「視聴者の意見は『賛』『否』真っ
二つだった」と報告されています。
シリーズ「JAPANデビュー」第1回『アジアの一等国』(5日放送)
に対してはさらに激しい攻撃が加えられました。「親日的といわ
れる台湾人に対する侮辱」などの声がNHKに殺到しました。
番組でインタビューに応じた台湾在住の人々を調べ上げた右派
が、「本当にあんなことを言ったのか!」などとしつこく電話する
ような攻撃も台湾現地に押し寄せていると聞きます。
ご存知のように右派メディアからの攻撃も展開されています。
一面トップに「激怒NHK『偏向番組』」と報じた「夕刊フジ」(4/20)、
「歴史歪曲と台湾人が激怒したNHK『超偏向』番組」(「週刊
新潮」4/23)など。
「日本の前途と歴史教育を考える議員の会」「日本李登輝友の
会」などの質問書や抗議声明提出の動きも伝えられています。
現在の事態は、プロジェクトJAPANのこれから放送されるドキュ
メンタリー番組をはさんで、右翼保守勢力と視聴者・市民の間で
激しい綱引きが展開されているというのが率直な感想です。
いま私たちにできるあらゆる手段で、NHKや制作現場がこうした
攻撃にひるむことなく毅然として自主・自律を貫いた制作をつづ
けるよう励ますことが私たちに求められていると思います。
私たちが「放送フォーラム」に招いたNHK現職プロデューサーが、
「視聴者からの反響が100件を越えることが再放送枠獲得の
目安」と語っていたことを思い出します。
5月3日に放送される「天皇と憲法」を多くのみなさんがモニターし、
意見や感想を伝え番組制作者をはげますよう呼びかけたいと思います。
<意見・感想のあて先>
(メール)
NHKオンライン→ドキュメンタリー/教養「NHKスペシャル」
→感想・問い合わせ
http://www.nhk.or.jp/special/onair/090503.html
(FAX) 03-5453-4000
(手紙) 〒150-8001 NHK放送センター
NHKスペシャル『天皇と憲法』担当者行
(電話) 視聴者コールセンター 0570-066-066
または044-871-8100
登録:
投稿 (Atom)